タクシン元首相らに逮捕状=デモ扇動などの容疑で-バンコクの裁判所

前の会社でバンコクに子会社があったり、よく遊びに行っていたりするのでタイは大好きな国の一つである。ご飯も美味しいし、マッサージも上手いし安い。女の子もカワイイ。良いゴルフ場もたくさんある。割と親日的だし、基本的に仏教国で変な宗教的対立とかも(南部を除いて)ほとんどなく、すごしやすい国でもある。

今回の一連の騒動も、実際に市民は何事も無かったように生活しているはずだ。空港閉鎖は勘弁してほしいけどね。

ところで、今回の一連の対立は、タクシン派と旧体制派の争いである。タクシン氏はタイ最大の携帯電話会社の実質オーナー一族で日本でいえばソフトバンクみたいなもんかな。彼が2期ほど首相をやっていた。彼の支持層は地方の庶民層である。その力の源泉はバラマキ政策である。地方庶民の圧倒的支持を得ているから何度選挙をやってもタクシン派が勝ってしまう。彼が国外亡命中であってもだ。

一方、反タクシン派は王室にぶら下がる旧貴族層を頂点とした旧体制派である。官僚インテリ層もこれにつらなる。だから、彼らはその狡賢さで選挙で圧倒的パワーを持つタクシン派を一掃しようとしている。具体的には、軍の掌握である。最初のクーデターは軍によるものであった。そう、国家権力の大きな部分を占めるのは軍事力であり、発展途上国であればあるほど、軍事力の持つパワーは大きいのだ。

ただ、軍による政権掌握は当然のことながら国際社会の非難を浴びる。その後実施された総選挙ではタクシン派が再び圧勝する。しかし、次に旧守旧派は憲法裁判所(最高裁にあたる)と検察を掌握した。そして元首相を訴追しつつ、新しい首相を微罪で検挙した。それもテレビの料理番組に出たとかそういうものである。憲法裁判所は検察により摘発された選挙違反を有罪とみなし、政権からタクシン派を追い出した。

と、そのような具合である。状況は多少違うが、田中角栄元首相の政権の追われ方に似ている部分が多いし、田中角栄元首相とタクシン元首相の共通点も多い。地方のバラマキ重視、新興企業のオーナー出身という部分だ。それゆえ特に地方の庶民からは人気があり、旧守旧派である検察に睨まれる。またインテリ層ともいえる立花隆氏に徹底的に追求取材をされたわけだ。結局彼は有罪判決を受けたまま亡くなってしまい、旧田中派は、その後検察に睨まれ続け、そして今小沢氏との最終決戦に挑んでいるとされる。

こういう権力の発揮手段として旧体制側の見方をしがちである、検察権力に対してそろそろ見直しが必要な時期に来ているのではないかと感じる。確かに、田中氏やタクシン氏の活躍を快く思わない層はいるだろう。が、それが追い風になってこのような事態になるのには違和感を感じる。彼らは非常に偉大な業績を残した人たちである。なんてことを考えてみました。

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私としては、このまま崩壊してくれるといいのですが、断末魔の叫びというものがありますから、逆に暴走度が増す恐れもあります。そもそも彼らがこれまで検挙してきた案件で、社会的に役に立っているものはあるのでしょうかね?
たとえば、リクルート事件なんて、江副浩正という稀代の才能を20年間も眠らせてしまったわけですからね。彼があのまま活躍していたら、と思うと切なくなりますね。リクルートのその後の歩み、またリクルートOBが社会に与えている影響度を考えると益々、そう思います。

最後に「適当な」私の批判記事を見かけましたので、ちょいと反論しときます。以前なら、無視でほうっておくのですが、立場が立場ですので、かっちり反論させていただきます。

だから、結局、ホリエモンなんだ。

私は嫌な努力をしたいとは思いません。ですが、夢を実現するための努力は厭いません。人によっては、その努力を「命を削って」と表現したくなるのかもしれませんが、私はそれくらい大変なことをしていても、「いやー、簡単だったよ」とかいって平気な顔をしていると思います。好きなことをやって稼げているということ自体がハッピーなわけで、それが客観的に大変そうにみえようが、私にとっては「適当に」なわけです。
「額に汗して」とか、のうのうと言える人間が逆に私は良く理解できません。好きなことをやる、夢に向かって突き進む人は、人一倍苦労して「額に汗して」仕事をするのが「当たり前」です。そして、そういう人は自分の努力している部分をひけらかしたりしません。