山のどこかに、咲いていることは知っていましたが、
なかなかお目にかかれなかったのがこちら、「ホウチャクソウ」です。
今回見つけたのは、6号路。ふもと近くの木立の付近です。
少し奥ばったところに少しだけ、咲いていました。
4月下旬から5月下旬にかけて見られるそうなので、
少し時期が早かったのかもしれませんね。
「ホウチャクソウ」は、イヌサフラン科チゴユリ属の花です。
30~60センチの草丈ですが、花の形にちょっと特徴がありますよ。
スっと伸びた枝の先端に、1~3個の細長い花が付いています。
3枚の花びらと3枚のガクがありますが、それが筒状になっているんですね。
でも、合着はしていません。
じつは、「ホウチャクソウ」の名前の由来は
その花の形から来ているのです。
筒状になった花の形が、ちょうど仏舎利塔の軒先の四隅に
吊り下がっている、宝鐸(ほうちゃく)に似ているからなんです。
確かに云われてみれば、そんな形のものが塔にはありましたね。
この花は、これ以上開くことはなく、向きもこのままです。
先端にかけて薄く緑がかっているのが、可愛らしいですね。
花が終わると黒い実がなりますよ。
とても可愛らしい花ですが、じつは若芽には毒があるそうです。
また、摘むと独特な臭気もあるそうなので、
こうして見ているだけにしましょうね。