9月17日(火) 長月 白露 鶺鴒鳴
朝から 中秋の名月と 騒いでいるんです。でも、満月は明日とか? よく分かりません。
なのに 日中は 33℃と 猛暑日に近いんです。 9月も半ば 秋? 夏?
4年生に「石芋」を 語る
近くの小学校「絵本の森」で 4年生 二クラス合同で「石芋」を 語って来ました。
この子たち 私の語りにも 慣れ その「意」も理解して しっかり聴いていましたよ。
その あらすじ・・・・
ある里に もの凄え「けち」は 婆さまが住まっておってな、ある時 背後の河原で「芋」を 夕餉に食おうと洗っておったと。
そこへ、年取った 旅の坊さまが、よろよろと、橋を渡って来られ、婆さまに「美味そうな芋じゃのう」と 声を掛けた。
すると 婆さまは 咄嗟に 嘘をひった。
「坊さま 年こいて 目が悪くなっただか。 こりゃあ芋じゃねえ、石じゃ 石じゃ」
坊さま 哀しそうなお顔されて、「石かや、石じゃあ 食われんのう」といって、その場を離れて行ったと。
晩になって、囲炉裏に鍋かけて、芋、食おうとしたら、何と、芋が 石になってしもうたと。
婆さま あの坊さまが やったんだあ。 きっと 偉え 坊さま(弘法さま)に違えねえ。
その偉え坊さまに嘘ひったあ。こらあ大変だあ。と、橋の所へ行って もういない 坊さまに向かって
「ごめんなさい・・・」と 手を合わせたと・・・
こんなこと 言ったのは 生まれて 初めてだったと・・・
家に帰って 「食いたいなあ・・・」と 石になった芋 突いたれば、石が、芋に 戻っておったと・・・
婆さま 「ありがたや‥ありがたや・・・」と よろこんだと・・・
こんなこと 言ったのも 生まれて初めてだったと・・・
へい しまい
素晴らしいことを 感じています
流石 四年生 終始 キラキラと目を輝かせ「いい顔」で 聴いていたんだが・・
しっかり 語り手の意図を 感じ取り 考えてくれていたんです。
「坊さまが 哀しいお顔で 立ち去って行かれたのは 婆さまが嘘を言っているのを分かっているのに、嘘だと言わずに 哀しいお顔をされて立ち去ったのは 流石 立派な坊さま・・」
「婆さまも 直ぐに 自分の嘘を認め 謝るのは やはり 立派だ・・・」
「坊さまは 心を入れ替えれば ちゃんと許してくださるのは 流石・・・」
「婆さまが よろこんだのは 許していただいての感謝と 食べられ感謝の 両方・・・」
子どもたちの心にも いいものが いっぱい残った「いい顔」を 見ながら 教室を 後にしました。