今回は、「顧客ロイヤリティ戦略はじめ方」
というテーマでお伝えします。
まずは、目標設定(KPI)決めから話します。
ポイントは
「売上指標」ではなく、
「ロイヤリティ指標」で目標設定しよう。
です。
実際に、私が、現場で顧客ロイヤリティ戦略を推進している中での
苦労・失敗をなども交えながら、
どう社内を推進していくか、アクションプランがわかるように
お伝えできればと思います。
目次
- なぜ顧客ロイヤリティロイヤリティ戦略は頓挫するのか?
- 顧客ロイヤリティ向上ステップの全体像は?
- 目標設定は、売上指標ではなく、ロイヤリティ指標で。
1.なぜ顧客ロイヤリティ戦略は頓挫するのか?
- 「モノ売り」の時代は終わった。これからは「コト売り」「サービス」
- 機能的価値ではコモディティ化するから、体験価値、情緒的価値づけが大切。
- 顧客中心でカスタマーサクセスを考えよう。
- ネット社会で、みんな口コミを見て商品購入するから、
お客さんを満足させることは、新規顧客獲得にも大きく関わってくる。
なんてことはよく聞くし、頭では分かっている。
だけど、「モノ売り」から脱却できていない企業もまだ多いのではないでしょうか。
なんでだろう??
自社では下記2点が顧客ロイヤリティ戦略のハードルになっているように感じる。
①「モノ売り」の方が短期で売上をあげやすい。
だから、足元の売上を重視してしまう。
顧客中心でファンをつくったり、
リピート増やしてLTV最大化しても、
それは1~2年後への投資。
中長期見据えて変えていくには、
経営層やマーケティング部門トップの意識が変わらないと難しい。
②部門横断で顧客中心に考える組織構造になっていない
顧客中心で、体験価値を高めるには、
EC、店舗、コールセンター、SNSなどあらゆる接点を横断して改善・推進が必要。
多くの企業でこれらは別部署の事が多く、
組織構造的に、なかなか改革が進まない。頓挫する。
その結果、すぐに結果につながる物売りに走る。
自社では、最近①について経営層の意識が変わり始めて、
ようやく顧客ロイヤリティ戦略に時間とお金を
掛けられる空気になってきました。
まずは、顧客ロイヤリティを高めることが、
売上向上につながることを社内に理解してもらうことが重要だと言えます。
社内の経営層やマーケティング部門長の考え方次第で、
始める時の、出発点は大きく変わるので、確認しましょう。
もし社内の理解がない場合・・・
幸い顧客ロイヤリティ戦略の重要性については、
いろんな書籍や事例が豊富にでています。
それらを利用しながら、まずは自部署の上司を地道に啓蒙しましょう。
2.顧客ロイヤリティ向上ステップの全体像は?
じゃあ、まず何から始めたらよいの?
下記の本を参考にします。
売上につながる「顧客ロイヤリティ戦略」入門
株式会社ビービット遠藤直紀氏著
同書には顧客ロイヤリティ向上ステップとして、
下記のような順序で考える必要があると書かれている。
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①ロイヤリティ指標設定
②カスタマージャーニーマップ定義
③顧客フィードバック獲得
④ロイヤリティ別顧客把握
⑤インサイト調査・要因分析
⑥施策導出・検証・実行
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今回は①ロイヤリティ指標設定に焦点をあててみます。
3.なぜ売上指標でなく、ロイヤリティ指標?
まずはあるべき状態を規定することから。
顧客にどのような状態になってもらえれば、
ビジネスを長期的に伸長させることができるのか状態目標をきめる。
その際、目標設定は、ロイヤリティ指標で考える。
・・・でもなんで、売上や利益ではなく、ロイヤリティ指標なのか?
それは、長期的な成長のためには、売上指標だけでは不十分だから。
その理由は、売上には「悪い売上」も含まれてしまうから。
悪い売上って、どうゆうこと?
売上には、「良い売上げ」と「悪い売上」がある。
悪い売上は、極端にいうと、ぼったくりバー、みたいなことだ。
お客さんのリピートがない前提、
かつ、口コミで選ばれないビジネスであれば、
それも戦略なのかもしれない。
ぼったくりバーは、すこし極端な例えだが、
顧客が価格に見合った価値を感じず満足していないケースは
悪い売上と言えるだろう。
お客さんが喜ぶから、
対価を支払う。つまり、売上は結果である。
お客様が喜んでくれなければ、リピートも紹介も良い口コミ発信もないし、
長期での成長は難しい。
だから、良い売上げにフォーカスを当てる。
長期的成長のために、経営指標は、売上指標だけでなく、
お客様がちゃんと喜んでくれたか、「ロイヤリティ指標」
を追っていく必要がある。
まずは、この考え方を、
自部署の上司とすり合わせをし、味方につける。
そして次に、
顧客接点をもつ部署間で、しっかりと目線合わせしておくことから
顧客ロイヤリティ戦略は始まります。
ちなみにロイヤリティ指標には下記のようなものがあります。
- 満足度
- 他者推奨意向(NPS)
- 継続意向
どれにするかは、商材やビジネスモデルによっても変わります。
長くなってきたので、今回はここまで。
次回以降、ロイヤリティ指標を深堀りして行こうと思います。
✓具体的にロイヤリティ指標ってどんなものがあるの?
どうやって計測するの?
✓そして「ロイヤリティ指標」を改善向上させていくには、
どうすればよいのか?
以上、読んでいただいてありがとうございました。