6月Mカフェ みんなの語り①        2024,6,23ブログ

 22日、土曜日、Mカフェ。

 午前9時40分、M駅改札口前広場に行くと、たくさんの人たちが待ち合わせをしていた。

「誰か来ているかな?」

 と辺りを見回すと、白いロングシャツを着た俊介君が手を挙げて向こうからやってきた。ふわりと風を含んで涼しそうだ。休日の感じがいいね。俊介君は、1時間半かけて海の近くの半島からやってきた。

 2人でお喋りしていると、耕一君と和樹君が登場。2人は夏の北海道教科研大会第17分科会に参加してくれる仲間。それから慎二君がやってきて会場に向かった。

 会場について受付をすませていると、坂田さんが上の階段から降りて来た。連日多忙な坂田さんだ。参加して下さるのがうれしい。

 この日の会場は5階『裁縫実習室』―。

「アイロンのたくさん並んでいる部屋ですよね」

 と耕一君。入り口にぼくの名前が貼ってあった。

 みんなが席に着き、お菓子を配っていると、啓太君、瑠夏さん、擁護教諭の糸子さんが登場。

 この日は、こんなメンバーでお喋り。(以下の会話の文章は、山﨑の聞き書きによる。話の内容に誤りがあったら参加者の皆さん、ゴメンナサイ…。)

 

[1]5・6月の学校のと“最近の心なごむ時間”について

山﨑: 連日厳しい暑さが続きます。昨日みたいな急激に気温が下がる日もありますが…。子どもたちも教師も体調管理が難しいでしょう。ぼくはこの間コロナに罹りました。何とか復活できてよかったです。

 さて、きょうはこのメンバーでお話ししましょう。最初は、自己紹介を兼ねて学校の今について。それから、5・6月、忙しい時間を過ごされていると思いますが、そんな中でも“心なごむ自分の時間”をどんなふうに持たれてきたか、よかったら話してください。

 その話が一通り終わったら、次は、教室の日々と子どもたちのことについて、そしてまた授業のことなど自分の語りたいテーマで話してください。

坂田さん: 先日、全生研の学習会で北海道の札幌に行ってきました。たくさんの人たちが集まりました。若い仲間もたくさんいて。

 北海道は広い! わたしが東京から行くよりも長い時間をかけて帯広や稚内から会場に来る人が…。

求められた講演のテーマは「高学年の“指導の困難な子”とどう向き合うか、それから“学び”につい

て」―。与えられた時間は60分。この2つのテーマを60分ではとても話せない。それで時間を伸ば

してもらいました。結局2時間ほど話しました。

 終えて午後からは、『坂田さんに何でも聞いてみよう!』の時間が設けられてたくさんの質問が寄せられました。そこでもたくさん話して、午前と午後、長い時間話しました。

 私的なことでは、エアコンを新しくするので部屋の片づけを始めた。これが大変! 頭が痛くなる…。それでも何とか片付け終えてホッとしている。

 癒される時間は、ドラマを見ること。ネットフリックスを使って。面白いですよ。

 

啓太さん: わが家には子どもが3人。小学生が2人。学校まで遠くて子どもの足で35分かかる。その子たちがあっちこっち寄り道をしながら帰ってくる。しかも、友だちを何人か連れて。同じ学年の友だちだけじゃなくその兄弟姉妹まで連れて帰ってくる。先日なんか、そのつながりでわが家に泊りに来た。まあ、家の中で何だかワチャワチャやっている。でも、こういうのって“ありだなあ”って思う。

 ⇒山﨑:昔はこんな感じで、ワイワイ言いながら近所の子たちが連れ立って学校へ行ったり帰って来たりして、その後も集まって遊んだものね。それが子どもの自然だったし子どもたちの豊かな育ちにつながっていた。それが今奪われている。

 それから、ちょっと1年生の娘の友だちのお母さんからの相談ごとがあった。「プールが嫌いみたいで、プールがあるから学校へ行きたくない」などの理由で不登校気味。担任の先生に相談すると学校管理優先的な言い方(山﨑が勝手にこの言葉を使っています)をされたみたいで傷つき悩んでいると。

 ぼくの娘の担任はいい人だったから、娘は安心して学校に通っているけれど、こうした状況を聴くと“担任が誰か”とか“その担任の指導のあり方や人がら”など、けっこう重要だなって思わされた。

 以下略…。

 

耕一さん: 春から2年生の担任。校舎が違って前教えていた子たちと出会うことが少ないな…なんて感じている。プレハブの校舎も建った。

 学校のことで最近思うことは、職員会議などで「子どもたちの様子」を共有しようとするんだけれど、

どの学年からも「特にありません」みたいな感じで、子どもに関わる深い話し合いができていないなと思う。

 自分ごとのホッとする時間では、この間、校内の先生たちと休日『競馬を観に行こう』という話になってF競馬場に行った。芝生がきれい。

 後は、テレビドラマを楽しんでいます。

 

和樹さん: S区の小学校で4年生の担任。今年の春、新任教師が5人来た。その中の1人が、4月が始まって2週間ほど過ぎた頃から時々学校を休み、今はお休みしている。もう1人の新任の方も。現場が自分の理想と違ったとか、様々な理由で…。

 昨年、ぼくもクラスがグチャグチャだったから大変だった。今年は、いろいろあっても子どもたちと楽しい時間を過ごして行きたいなと思い、そんな努力をしている。去年より、学級や子どもたちとの授業を楽しめているなって思う。

 ぼくがホッとする時間って、“水の上”なんですよね。(⇒「わかる~!」という声が飛ぶ)ボートに乗って湖に浮かんでいたり、そこで魚釣りなんかしていると心が穏やかになります。

 

慎二さん: 校長が変わって学校の中がよい意味で何か大きく変わった感じがする。教員みんなが休まないで連日勤務しているので校長が言った。「できれば平日にそれぞれが上手に休暇を取り合って体を休めるようにしませんか」と。

 副校長さんは前年度まで校内に欠員が生じていて、副校長の仕事と学級担任の仕事をこなしていたが、今年はそれがなくなって授業ができなくてつまらないみたい。「授業させてよ!」「補教を回してよ!」って周囲に言っている。実際に授業をしてくれるので若い教師が先輩の授業を見学にいくことができる。

 学校の出来事としては、少し前だけれど地域の合同研修授業研修会があった。A校に集まったんだけれど、校内が落ち着かずいろいろ大変だなと思った。

 さて、自分ごと…。昨年までとは違った、校内でポツンと1人いるみたいに感じる時もあってちょっと気分が滅入るときもある。でも、この後、保護者とのソフトボール大会なども予定されているからそれが楽しみ。後は、週1・2度、昨年まで本校にいた将人君と会って飲むのが楽しみかな…。

 

俊介さん: ぼくのところも市内の学校が集まるPTAのソフトバレーボール大会がありますね。自分ごとの話では、5月のMカフェが終わった後、四ツ谷にある『おもちゃ美術館』でちょっと仕事をしたんだけれど(ボランティアかな?)、担当が受付からベビーカーの対応に変わって、そのとき、そこにあったパペットを使って、ちょっと楽しみながら仕事をした。

 大学に入学する頃は、周囲の人との対話や付き合いがなんとなく苦手だったけれど、大学生活4年の日々と今教員として働く中で、こんな対応ができるようになったんだと自分でも驚いている。

 それから、名古屋にいる兄と数年間あえなかったんだけれど、6月の初めころ3日ほど学校の休みが続いて、ふと思い立ち名古屋まで行って兄と2人でお酒を飲んだ。初めて兄とお酒を飲めたのがうれしかったかな。

 

瑠夏さん: 昨年は、クラスの子どもたちが大変でちょっと元気をなくしていました。Mカフェにも今回久ぶりの参加になるかな。山﨑先生とは何度か会っていますけど(笑)。

 今回、思うことがあります。それは、とても素敵な女性教師Aさんのこと。Aさんは、生活指導主任をひきうけながら困難な学級を担任していた。Aさんは、周囲の学級の困難な子どもたちのことなどにも心を使いながら、自分の学級についても正直にみんなに語っていた。

「わたしの学級、いろんな子たちがいてある意味“崩壊”しています。先生方、時間があったら来てください。でも、子どもたちのよいところを見つけて褒めてあげてください」

 こんな風に、自分を開き率直に語っていらした。

 でも、この間からお休みになった。ご無理をされていたんだと思う。

 そして、私が強く思ったこと…。わたしは自分のクラスが大丈夫だったら安心みたいなところがあった。でもA先生のように自分のクラスの困難さを周囲に伝えながら、同時に学校全体のことを考えて細やかに対応し、努力されている姿をきちんととらえることができずにいたことを強く反省している。

 自分のクラスだけでなく、学校の子どもたちのことや、いろんなクラスのことにも心を使うことができる教師になりたいなと思った。

 さて、自分が心穏やかに過ごせる時間のことですが、私は、昨年度担任した子たちを今年も持ち上がりで担任しているのですが、その子たちとの関係がとてもよくなって、このクラスに行って過ごしている時間がとても楽しくて幸せに感じます。

 後は、中央線のK駅にひっこしたので、近くの公園を散歩するのが楽しいです。映画館で映画を観るのもね。

 

糸子さん: うちの学校の校長は、民主的な方で教育委員会などにきちんと話をする人です。「“教委”は“使う”ものです」みたいにとらえていらっしゃる。

 今年は初任者が3人やってきた。その中の1人Bさんが5月半ばからお休みしている…。彼女の辛さとか悩みとか、きちんと聴いてあげられなかったことが申し訳ないなと思う。Bさんも学校の始まる時間すれすれに来て5時には帰られたので、ゆっくり話す時間もなかったのですが…。

 (※養護教諭である糸子さん自身、春の健康診断などで500人~600人の子どもを相手にされていらしのですから、心をここに使うなんて本当に無理だったと思いますね…山﨑)

 今は、その学級に児童支援コーディネーターの方入ってクラス担任の代わりをしている。

 子どもと生きるって「99くらい辛いことがあっても1つ楽しいことがあると何とか続けられるんだけれど」それを聴き取った上げられなかったかな。

 自分ごとのちょっと“心和やかになる時間”ですが、最近、私はコーヒー豆を買ってきて、自分で焙煎しています。大きな焙煎機なんかじゃなくて手作業ですけど。これがけっこう難しい。私はコーヒー豆を焦がすよりもうすく炒るのが好き。この時間を持つのが楽しみですね。あと、たき火をしたりして火を見ることなんかもね。