昨日の午後、特急列車に乗ってB県A市に向かった。

 『学級経営』連続講座の最終回のため…。


 A市は、急行が止まらない。ひとつ前の駅で下車して、昼を食べていなかったので、駅ビル内を散歩しながら食事のできる店を探した。

 どこもおいしそうで、量も多い。

 しかし、次の普通列車の発車時刻までは30分だ。

「これは、いつかまたこの街を訪れたときに寄ることにしよう」

 ぐっと我慢して、改札口の中にある立ち食いそば・うどん屋さんに入った。


 それに、ぼくの場合、話の前はあまり食べないようにしている。

 食べると集中力が落ちる気がする。

 

 2時50分A市着。

 暑い陽射しのなかを10分ほどあるくと市庁舎があり、紫の朝顔の弦が壁面を覆っている新市庁舎の3階に行った。

 

 A市は、学校によって終業式の日程が違うようで、22日と24日に別れているとのこと。

 この時期に研修会が開かれるって、夏休み前の忙しさの中で、みなさん参加できるのだろうか…と思っていたら、50人近い先生方が集まったのでびっくりした。若い先生もいらした。

 3人・4人と連れ立って入ってくる。おそらく学校で声をかけあっていらしたのだろう。頭が下がる。


 この日も終了時間ぎりぎりまで話した。時間を超えることだけはなんとか避けようと思っていたが、ついにこの日は、数分のばしてしまった。申しわけない。


 終わって、ほっとした。

 ほんの少しでも役立つことがあればうれしい。


 今回の講座企画の責任者である、市教委のKさんやOさんと話をした。

「連続講座をこのように取り組んでいる市は、めずらしいと思います。他の市は、講演会みたいなものは企画されているのですけどね」

 それで、ぼくは話した。

「今回の企画、私にとってもありがたいお話でした。学級づくり(学級経営)について、テーマを4回に分けてゆっくりと話すことができましたから…」


 実際は、毎回、用意したレジメの全ては話しきれず時間切れだったけれど、それは許していただくことにして…。


 駅までOさんに送っていただいた後、再び特急の止まる大きな街に戻った。

 プラットホームに、グローブや野球道具を手にした高校生たちが並んでいた。

 彼らも同じ電車に乗ったが、席がなくて次の駅に着くまで、1時間くらい立っていた。

 こんなに遠くまで試合に来たのだろうか?

 夏の甲子園大会出場を目指した闘った後、もう秋季大会に向けた1・2年生の練習が始まったのだろうか。

 疲れているだろうに、客車には入らないで外の入り口の前に立ったまま、楽しそうに話していた。


 彼らを見ていたら、懐かしい高校時代を思い出した。

 コーチもいないバトミントン部に所属していて、インターハイ予選の県大会への出場がぼくらの夢だった。

 それが何とか叶って、1泊2日で富士市(?)あたりまで出かけた。

 試合に行くというよりも、宿に仲間たちと泊まることが楽しかった。

 ところが、東部・中部の高校は強くて、一回戦で負けた。でも、楽しかったな。


 屈託のない彼らの笑顔は、何だかあの雰囲気に似ている気がした。