昨日は神楽坂のK印刷を訪れて、雑誌『教育』3月号の主張校正にでかけた。
今日もおこなわれているけれど、ぼくは失礼させていただいた。
朝から、卒業論文を読む。
夕方までかかって2人の論文を読み終えた。昨日までに2人読み終えているのであと4人。
2月1日がぼくのゼミの卒論発表会。
それまでに読み終えなければならない。
卒論発表会は2度。
一つは臨床教育学コース全体の発表会。今年は、ずいぶん遅れて2月24日に予定。来年度、臨床コース選択の2年生も参加する。
もう一つがゼミ内の発表会。これはぼくのゼミとして3・4年生のみんなで学び合う場。それでも朝から夕方までかかる。
両方とも、かなりな集中力と体力を要する。
ゼミ生の論文を読んでいて、苦闘の跡やすぐれた視点に基づく論述に出あうとハッとさせられ、そしてうれしくなる。
「頑張ったね」と思わず声をかけたくなる。
夕方、5時を過ぎてからプールにでかけた。いつものとおり500Mをゆっくり泳いで帰る。帰宅は7時。
ここ数日、少しの時間、佐伯一麦の小説『草の輝き』を読んでいる。これは10年近く前に購入していたが、読まずにずっと本棚に置かれていた。当時は、かかえる仕事の量と多忙さの中で、この小説を読み続けることができなかったことを覚えている。
映画会社を辞め、山形の地で草木染をする柊子の物語。
これもまた、大きなドラマのない何げない日常風景が描かれる。読んでいると静かな時間が過ぎて行く。しかし、心内部に積もり始めた埃や小さな苛立ちが、また、いつのまに刺さったのか分からないような微かな棘や小さな傷跡が、深いところから湧き出す泉によって流れ消え去っていく気がする。