蓼科のゼミ合宿。10日~12までの2泊3日で実施。ぼくは茅野の駅でゼミ生と合流した。
ゼミ合宿は、ぼくやゼミ生にとってとても重要な位置をしめている。4月からかかわりあってきた卒業論文テーマの最終決定と論文構成などについて、みんなで意見を言い合い検討を加える。一人30分を予定しているが、これを大幅に超えることもある。
ゼミ生たちの取り上げるテーマは、深くどこかで自己の人生ともつながっている。
「テーマが自分の心を深く突き動かすようなものでなかったらだめだよ。自己の人生に深くかかわるような内容でありつつ、同時に今日の社会の子ども・親・教師・教育・学校・授業等を視野にいれ、これまでの体験、出会い、学び等と結び付けて課題を設定し、深く学ぶ文献との出会い、また必要となる大切な場や人との出会い、聴き取り等を通し、何か一つでいいからこの卒論を書きながら、新たな発見が生まれるといい。そのことを期待する」
今回の合宿でも、それぞれのテーマをめぐって語り合うとき、思わず互いに涙ぐむ場面もあった。避けて通るか、勇気をだして自己の内部の葛藤や課題と向かい合うか…。毎回、厳しいけれどこの作業を欠くことはできない。
「君たちが、大学時代の最も輝く深い思い出の一つとして、よく学び、卒論と全力で向かい合ったという時間をつくり出してほしいんだ」
「バイトなんかしてる暇がないね…!」
と、思わずつぶやく声もあった。
実際、生活費等をバイトで稼ぎ暮らしている人の場合は、バイトをやめなさいとは言えない。しかし、最後の数か月を、できるだけシンプルにして集中し、思索や学びと向かい合う時間としてほしいなと思う。