キャリーバックを持って大学会館に1泊し、二日間にわたって講義をしてくるのがぼくの毎週の仕事。

 でも、明日から都留文科大学は大学祭。泊まらないで帰ってきた。ゼミ生とのお話があって帰宅したのは午後の10時。


 生活指導論の初めに、少しおしゃべりをした。

『みなさん、今日はなんだか落ち着かないでしょう。明日からは大学祭。3年生はちょっとさみしいかな。大学祭の中心はおそらく2年生たちでしょう。4年生は、部活の出し物や出店等、ぶらりと顔みせをするのでしょう。

 ぼくは、大学祭はとても懐かしい。大学時代、運動部だったけれど、“ぷーな”という食べもののお店をだしました。当時は女性たちが頑張って、ぼくら男子部員は、ウェイターとか夜のお店番をしました。徹夜でお酒を飲みながら、お店のものがなくならないように見張っていたのです。寒かった。スルメをコンロで焙りながらお酒で体をあっためていました』


 祭りは心が弾む。日常をこえた時間の感覚、体を突き抜ける浮遊感。

 夜のゼミ室を出て、3年生のSさんと駅に向かう。大学祭に使うテントが構内にあふれ建物に明かりが灯っている。


 授業では『いじめ自殺事件』等をとりあげた。話し合いも入れて1時間では終わらない。来週もこのテーマを続けることにした。

 山脇由貴子著『震える学校』、重松清著『青い鳥』なども紹介。来週は『クレスコ』11月号や雑誌『教育』等も紹介したい。


 3年前に購入したキャリーバックの手提げ部分が先週、壊れてしまった。資料や本をたくさん詰め込み過ぎたのだ。町の金物店で太い針金と黒い布製のテープを買ってきて修理した。

 電車の旅は約2時間。ランサムの『ヤマネコ号の冒険』上巻を楽しく読み終える。