「これから、楽山へ行ってみようかと思っている!」
田所先生が言った。3限を終えて少しした都留での時間のこと。
「あっ、ぼくも行きたい。一緒に行きましょう」
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朝方は青空だったのに、昼過ぎ黒雲が現れて雷もなり強い雨が落ちてきた。
ところが、もう雨は上がっている。二号館の方から美術棟のそばを通って緑の木々の中を歩いた。落ち葉の下には先ほどの雨がまだ地下にはすいこまれず残っていた。グチュグチュと歩くたびに音が鳴るけれどそれも楽しい。
新緑が気持ちがいいのだ。
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楽山の小さな広場に出る。
「本当に5分で来られるところだね」
と田所先生がいう。小高い丘の上から都留の街を見下ろす。
「城山には行ったことがある…?」
と聞かれる。
「いや、行ったことはないの。いつか行きたいと思っているよ」
「谷村駅から歩くといいんだ」
いつかぼくもここに登ってみたいと思った。
「城山には石垣が残っているの?」とぼく。
「いや、ないね。ここととても似ているよ。昔、そこにハイキングに行ったことがある」 「ここの子どもたちが遠足で行くという『三つ峠』にも行ってみたいな…」
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ほんの10分ほどの楽山歩きだったけれど楽しかった。
その後、お互いに5限の授業があった。終わった後、田所先生が言った。
「今日は、木村百合子さんの東京高裁の裁判の日だね」
今日のブログを読むと、霜村さんや岩辺さんが駆けつけている。