新学期が始まって子どもたちと過ごした1週間。

 さまざまな子どもの姿が見え始める。新任教師には、この1週間がとても長くつらかったのではないだろうか。

 描いていた教室風景が、シナリオ通りにはいかない。

 ノートにメモしていたやらねばならぬことも一向に進んでいない。

 しかし、保護者会や学年会、学校の仕事の分担…が次々に進んでいく。夜は仲間から声がかかる。

「バレーボールをやるよ。疲れをとろう」

「えっ、それって余計に疲れるのですけど」(これは心の中のつぶやき…)

「大丈夫、仕事はね、みんなとのつきあいを終えてからするものだよ」

 まさか、最近はこうしたことを平気でいう先輩はいないとおもうけどね…。

「飲み会に行こう…」

 明日の授業が心配ですけれど…。そうしたことがとても口に出せないのではないだろうか。

 でも、やっときた金曜日だ。心がほっとする。

 ついでに、スポーツも心の疲れや悩みを取るうえでは、けっこうよいこともあるけど…。これは人によるかな。

                        ※

 でもね、ぼくの体験からだけど…。この超多忙な1週間を乗り越えたんだから、あなたは絶対大丈夫ですよ。少々のことは乗り越えいかれます。

 それから、できる努力はするけど、眠る、食べる、遊ぶ等の生活リズムは作っていこう。今日を乗り越えていけば明日が来ます。そうやってコツコツと子どもと向き合っていく。

 二週目に大切だとぼくがいつも思っていたのは次のこと。

 何か一つの教科のどこかの単元で、授業の集中をつくり出せるといい。

 子どもたちが学ぶ雰囲気になり、発言したり、発言を聞いたりできる時間をつくろう。それができれば、多少のトラブルがあっても教室に安定した時間、空間が生まれる。

 全部の授業でなくていい。準備したなかで一つでも、ほんの瞬間でも子どもたちと創り出した授業の時間に、「あっ、いまみんなと授業しているなあ」と思えるような時間ができたら、それは宝物にりますよ。