久しぶりの東京ディズニーランド。

 「25日、あいていたら一緒に行こう」

 娘夫婦に誘われて厚着をして出かける。

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 6年生の卒業旅行はよくここを使った。中にディズニーランド行きに反対する校長がいて、そのときは富士急ハイランドにした。

 なぜ富士急ハイランドが許されたかって…?

 「スケート教室をして、それから乗り物に乗るのはどうですか」

 ぼくともう一人の担任と作戦を練って、何とか子どもたちの願いを実現しようと校長室に乗り込んだ。すると校長がにやりと笑いながら答えてくれた。

 「うん、それはいいね」

 ぼくは、その年、冬休みに富士急ハイランドの実踏をした。会場の確認とスケートの練習をしておこうと思ったのだ。懐かしい思い出。

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 12時半ころ会場について、入場は3時だからゆっくりと昼食をとった。

 モノレールでディズニーランドの方へいく。

 「今日はね、クリスマスのパレードのショウを見たいの」

 3時半、娘夫婦が地べたに紙をしいて座った。周りのみんなもパレードを待つのだろう。みんな席とりをして座っている。毛布を膝にかけている人たちもいる。

 ぼくは、そのへんの柱に腰かけていたら

「立ち見の方はこの線あたりからならんでください」と言われてしまった。

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 約束の時間になってもパレードは始まらない。みんな全然そんなこときにしていないみたい。時計をみているのはぼくくらいか。

 「始まる!」

 辺りの雰囲気がぱっと変わった。人の流れが止まり、何かの始まる予感。

 先頭にピエロのような6人の踊り手が現れた。

 もうそれだけ周りは野外劇場となる。この魔法のような力に驚く。

 ぼくは、この先頭の踊り手たちに最後まで惹きつけられた。凄いなと。

 愉快だったのは、その座っている人たちの中に、小学3年生くらいの子がいて、パレードが始まってみんなが盛り上がっているのに後ろを向きながらゲーム機を抱えて何か夢中にやっている子がいたこと。お父さんは前をみて感動しているのにね。

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 とにかく寒かった。5時半ころには娘たちと別れて帰る。

 帰りは東京駅へでて丸善によった。夕食は蕎麦を食べる。おいしかった。