運動会へ

 小学校の運動会に行った。秋半ばというのに日差しの強い暑い一日だった。冷たいお茶のペットボトルを買って校門に足を踏み入れた。

 グランドはたくさんの見物客でうずまり、まぶしく輝いて華やかな歓声が生まれている。2階、3階の教室の窓にもたくさんの顔が…。屋上にも! 1000人の学校なのだ。

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 ぼくが到着したのは11時を少し過ぎた頃。受付でテントへ案内されたけれど、一人でそっと見るほうがいい。お断りして砂場近くの日陰に行って演技を見ていた。

 5年生のI君とK君が「先生が来たよ」とお母さんに教えられてやって来た。U君にも久しぶりに会う。大きくなった。それから女の子たちがやってきた。「みんな5年生なんだなあ」

「組体操、頑張れよ!」「はあい、先生、まだいるよね」

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 しばらくグランドを見ていたら、誰かがぼくの袖をトントンとつつく。

「M君じゃないか!会えたね。元気でしたか」

「元気だよ。ぼくは悪戯っ子だよ」

 思わず笑ってしまった。

「ねえ、M君さあ、昨日メールくれたでしょう。驚いたよ」

 M君が笑っている。しばらくいろんな話をした。

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 久しぶりの学校だった。子どもがあふれ、活躍し、教師たちが忙しく立ち働く場。懐かしい思いで見つめていた。