久しぶりに母と

 22日、午前中、南武線の駅でM君と待ち合わせをした。ぼくの友人のW先生の学校に行って『特別支援学級における学習指導と子ども理解』を学ぶのだ。校長先生宛の文書を彼に手渡した。

 忙しい中を対応してくださる学校とW先生に感謝したい。きちんとご挨拶できたかな。

「子どもたちの様々な生活ぶりや学びの様子、W先生の対応等、しっかりと学び記録してくるといいね。必ず、小さな事実一つ一つから子ども理解について、学習の意味や教育のあり方、教師の対応と指導についてなど、考えることが山ほど生まれてくるでしょう。一日が終わってから、記録をすること。そこで考えてみたいことや質問してみたいことも整理しておくんだよ」

 と話した。

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 彼と駅で別れた後、一旦自宅に帰り、袋井の田舎に出発した。台風一過、東京は秋晴れの暑い一日だった。新幹線に乗り掛川駅で下車すると空気が冷やりとする。静岡はすっかり秋の気配が漂っている。ブルッと震える。上着を持ってくればよかったと悔いる。

 掛川駅で改札口を出てお弁当を探した。母との夕食を駅弁で済まそうと考えた。本当は新横浜駅で『シュウマイ弁当』でも買うつもりだったけれど、『こだま号』がちょうどホームに入ってくるところで、買わずに飛び込んだ。

 午後の3時半、袋井駅からタクシーに乗る。

 庭は台風の風で飛び散った木々の葉や竹の笹でいっぱいだった。山崩れはしていなかった。孟宗竹が裏庭に群生し、家は雨戸もしまっていた。ちょっと廃屋のようでさびしい。母と少し話した後、雨戸を開けて押入れから布団を出し日に当てる。それから庭を掃除して、村の道を散歩した。ジャージに着替えてゆっくりと村を歩く。見知らぬ犬が不思議そうにぼくを見て首をかしげる。通り過ぎてから吼えた。