若い教師の素敵な生き方

 教科研大会の『終わりの集い』で登場してくれた3人の若い仲間の教師たちの声がとても素敵だった。新しい時代を生きる若者たちだなと思った。未来への可能性があふれている。

 第一に、しなやかな生き方がいい。Tさんは毎日忙しくてぐったりしているだろうに、地域の吹奏楽団の一員となり、日曜日の午後、その練習に当てている。何だかそれが気分転換になっているみたいだ。

 S君は金曜の夜が自分へのご褒美。教師のバスケチームに所属して目いっぱい練習したり試合をしたり。そして、飲み明かす。では、子どもたちへの仕事や授業に手を抜いているかというとそうではない。誰もいない時間、そっと学校を訪れて、授業準備などをしている。そのほうがずっと集中するという。

 Yさんは、素敵な言葉を語ってくれた。

「美しくなりたいって思っています。ですから、今美容にこっています」と。何て素敵な回答なんだろう。ぼくは思わずうなってしまって言った。

「教師の研究会で『美容』のお話が出るなんて、初めてです。凄いです。うれしいです」と。

 第二は、子ども発見物語をちゃんとみんなが持っているということ。今は、困難な子どもと出会うことが多い。その子たちの苦しさや痛み、悲しみと本当に出会えると、今まで私や教室を困らせる子と思っていた子がすごく愛おしくなる。この『子ども理解』『出会いなおし』を3人が持っているということ。それが素敵だった。