勇気と希望が生まれる語り合い

 昨日は迷ったから「今日は迷わないぞ」と思って出かけた。

 地下鉄の市ヶ谷駅の5番出口から階段を上った。法政大学田町校舎はすぐ近くにあった。

 もう入り口で受付のボランティアの人たちが仕事をしていた。ありがとう。ぼくは5階にある『教師の危機と希望』の分科会に行く。

 開会時刻の9時半、もう30名近くの人が席に着いている。

 現場の状況を語りながら自己紹介をした。たっぷりと参加者が語れるのはいい。みんなが主人公なのだ。いつの間にか会場は40名になる。研究者、学生、教師たち…。「危機」という言葉は辛いけれどいい会だなと思った。

 何がこの分科会の温かな空気を支えているのだろうか。教師という仕事の本物の豊かさを求める仲間たちが、胸襟を開いて語れるからだろうな。

苦しいことや辛いこと、教師の精神的な病に陥りやすい状況や自死などもあつかっているのに、それなのに、ここで語り合うことで勇気や希望が生まれてくる。参加者のみんなが、誰かを陥れたり、傷つけたり、攻撃したりするような教育のあり方を否定していて、みんなが人間的な生き方やそうした学校、教育を求めているからだろう。

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友人の宮城県の教師Sさんが、震災当日やそれからの日々を丁寧に語ってくれた。「ぼくの学校は津波に襲われたわけではありません。避難所となって地域の人々が集まってきたわけでもありません。そんなぼくが報告していいのか悩みます。二回ほど山崎さんに断りました。それでも…と頼まれてお話します。

Sさんの話してくれた事実は深く参加者の胸をうった。そして、励ましのメッセージを逆にうけてしまった。ありがとう。感謝します。

大阪堺市の女教師の自死をめぐって公務災害認定を求め裁判に取り組んだ夫・田村さんのお話も胸を強く打たれた。12年を闘い続け、ついに勝利判決を勝ち取る。凄いことだ。

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明日は、最終日。午前中は吉益さんの話と、3年目の教師S君の話。そして、午後は若い仲間の参加する『トーク&トーク』『終わりの集い』。最後の一日。ぜひブログを読まれて行って見ようかなと思われたら参加してください。熱い仲間の輪を作っていきましょう。