Mさん、応援していましたか

 深夜から明け方にかけてドイツで開かれている女子ワールドカップサッカーが中継された。早朝の4時頃目が覚めたけれど、寝る。5時すぎにもう一度目覚めて、試合が気になりテレビをつけた。

 得点は1対1。後半、日本が追いついた後だった。延長戦に入る。90分走り続けた両チームに疲れが見えた。一転、アメリカの鋭い攻撃、見事なヘッディング。延長後半、もはやこれまでと思ったとき沢選手の見事なシュート。あれは体の右足の脛か踵のプレーだろうか。キッカーとの呼吸のぴったりあったプレーで凄いとしか言いようがない。

その後はPK戦で日本の勝利。金色の吹雪の中に立つ彼女たちとスタジアムからの歓声や拍手とが一枚の美しい絵になった。そしてアメリカの白と日本の青のユニフォームの交流。

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 女子のサッカー選手を見ていたら、子どもたちやゼミの学生を思い出してしまった。

 大学には女子サッカー同好会がある。春に卒業したMさんと3年生のゼミ生Mさんはこの同好会に所属する。きっと幼い頃からサッカーに憧れて川原やグラウンドを走り回っていたのだろう。二人のMさんは、深夜からずっと起きて、手に汗を握りながら応援を続けていただろうね。おめでとう。

 10年近く前、品川区の4年生だったOさんはバスケットが大好きな少女。ボールは彼女の両手にすいつくようにバウンドする。ソフトボールを投げると「わあっ」とみんなが歓声をあげた。休み時間の遊びはいつも男子に混じって負けない。そうだ、今ゼミにいるHさんも50メートルは軽く投げるという。ぼくはとてもかなわない。

 大田区で担任したTさんは柔道一筋。都大会でメダルも取った。二人ともさわやかで意思が強く、仲間をつくって群れないところが似ている。そうだ、二人とも教室の相撲が強かったね。