おいしいね

 ゼミの時間に思わぬお土産が登場する。この間は愛知県の『八丁味噌饅頭』。3年生のSさんから。うまい。それから1週間後、新潟の『笹だんご』がやってきた。やはり3年のKさんね。やったね。そして先週は岩手県の『かもめの卵』。これは4年のYさん。

 おみやげの包み紙を、開けてくれるのを待つ時間が楽しい。都留にいて何と全国各地のお菓子が食べられる。夢みたいだね。

「先生、おみやげです」

今朝もHさんの声。

「どうしたの。故郷に先週帰ったわけじゃないでしょ」

「お母さんに連絡して送ってもらったのです」

「ええっ、わざわざ送ってもらったの」

「ええ。みんなからおみやげ頂いていたでしょ」

「…!」

 うれしいけど言葉がない。

「伊達巻なんて書いてあるよ。しゃれた絵もついてるね」

 Gさんなんてもうちゃっかり食べながら言っている。

              ※

 今日は自宅に帰ってメールを見たら、コメントが入っていた。今回出版された『学級崩壊』の本を6冊も購入してくれた。神奈川の「わた」さん。どこかでお会いしているのだろうと思う。うれしい。それから、先日のT大学の授業後声をかけてくれたIさんのコメントもあった。

              ※

 本といえば、昨夜のこと。大学会館の小さな部屋で感想レポート

を読んでいたらドアを叩く音がする。時刻は午後の10時だ。

 ドアを開けると田中昌弥先生が立っている。大学から今宿舎に着いたばかりの姿で。

「『学級崩壊』の本をありがとう。面白いから大学で全部読んでしまいました」

「わあ、それはうれしいです。ありがとうございます」

 わざわざ感想を言ってくださるために声をかけてくださったのだ。