『ツバメの谷』

 昨日の原稿を印刷して朝から読み返し、気になるところを書き直して昼過ぎ外に出た。

「八重桜の木は何本あるのだろう」

 数えたら6本あった。

              ※

 本屋さんの最上階にある文房具さんで印刷用紙を購入した。A4とB5の用紙。ふたつ持つと重い。一階の児童書のコーナーで岩波少年文庫『川のほとりのおもしろ荘』(リンドグレーン作)を見つける。発売を待っていたからうれしい。

 昼は、近くのビル9階の蕎麦屋さんに行った。注文した後、児童書『ツバメの谷』(ランサム作)下巻を読む。これは『ツバメ号とアマゾン号』の続き。少年や少女たちのひと夏の冒険が生き生きと描かれている。

ぼくは少年時代、小さな山あいの谷間で、5・6人の小さな子どもたちを集めて『星の子団』をつくり、村の境界を越え山の中を探検した。だから物語の世界がすごく身近に感じる。

しばらく読み続けてふと顔をあげると、ガラス窓の向こうに東京のビル群が見えた。

             ※

しばらくして自宅に帰る。八重桜を見て驚いた。出かけるときよりも花の数が多い。赤みがかった透き通るような緑の葉が見えないくらいにびっしりと咲いている。気のせいかな。

            ※

来週の忙しさを思い、再び机に座り新しい原稿にとりかかる。午後の6時まで。肩が痛い。夕刊をとってきて覗くと作家、故・色川武大氏の写真が出ていた。伊集院静氏の最近の著作『いねむり先生』を読んでいたので物語の世界から色川武大氏を思った。彼の著作はまだ一冊も読んではいないが…。