号外
静岡の義父の介護施設に行って帰ってくるとマンションのポストに朝日新聞の号外が入っていた。『東日本大地震・特別号外』と書かれている。
第1面が福島第一原発のこと、8面が
これは事実なのだろうか。これが本当の出来事なのだろうか。すべてが瓦礫の山で廃墟のようになっている。まるで爆撃で破壊された後のように…。
町を結ぶ道も寸断され文字通り陸の孤島となっている。1万人の町人のうち生存が確認できたのが3000人だという。
小学校はどうしただろう。中学校はどうしただろう。たくさんの子どもたちや先生は…。みんな生きていてほしい。
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夕暮れの町に帰る。若者がギターで歌い始めた。華やいだ娘たちの声も聞こえる。だが深い悲しみのようなものがあたりに漂っている。地球という巨大なエネルギーの上に生きる私たちを思う。生を得たぼくらにできることは…。何という偶然の中でぼくらは生かされているのだろう。
しかし、原発の問題は別だ。94歳の義父でさえ怒っている。「耐用年数が40年のものなんてあるものか。コンクリートも鉄筋もふつう2・30年くらいで取り替えるのに」と。
「あっ、今部屋が揺れた。また、小さな地震だ」
ビルの商店は6時で営業を辞めた。
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このブログを書いていたら、今、うれしい電話があった。
「先生、いま成田に着きました!大丈夫でしたか」
キラキラと輝く声が受話器から飛び込んできた。
「あっ、Gさんだね。お帰り。楽しかったですか」
カナダのホームステイから帰ってきた3人、Yさん、Gさん、Y.S.さんが順に元気な声を聞かせてくれる。うれしい。
これからバスで都留に帰るという。
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昨日は、ゼミ生のHくんやMさんからブログにコメントが入った。Mさんのご両親もご無事だったという。Hくんのお話では、都留は停電したみたい。不安な夜を送ったようだ。でも元気でよかった。
4年生のS君からは「春からの勤務校が決まりました」という連絡。これもうれしかった。