八重洲から有楽町へ
4時過ぎ家を出て、東急
東京駅で下車。学生時代、中央郵便局で徹夜のアルバイトをしたことを覚えている。トラックが真夜中に次々にやってきて郵便物を地下に落とす。大きな袋をふうふう言いながらベルトコンベアに乗せた…。早朝の4時ごろ仮眠を取る。従業員専用の風呂に入ってベットで寝た。バドミントンの遠征費の足しにしたのだ。20歳になる前だったかもしれない。
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八重洲ブックセンターを久しぶりに訪れた。結局何も買わないで、そのまま有楽町の方に向かって歩いた。行き交う車が、赤や黄色のまぶしい光の帯を作っていく。有楽町に近づくと、仕事を終えて夜を楽しもうとする人たちだろうか、華やかな声があふれ出す。みんな弾むように歩いている。
映画館の前で『武士の家計簿』のチケットを買った。まだ時間がある。近くのビルに行って食事をした。スパゲティとサラダとグラスビール。たくさん飲んだら寝てしまう。
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映画は面白かった。加賀藩のある下級武士の実際に残した家計簿をもとに、それを読み解きながら、数字や記録の向こうに見えてくる人間の生きる物語を描き出している。かつて新書で幕末維新の庶民のくらしを当時の日記を元にして紹介してある本を読んだことがある。これも面白かった。ペリーの黒船が浦賀に来たとき、武士はあわてふためくのだが、庶民はしたたかで船をだし、近づいていってビスケットをもらったりしている…。これを授業でとりあげて楽しかった。
映画は9時すぎに終わった。