朝
昨日は学生大会で授業がなく、今朝早起きして都留に向かった。6時半、家を出る。大月から富士急行線に乗り換える。どんよりとした灰色の空の下に冬枯れの田や畑が続く。色を失った景色もまたいいなと思う。
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カナダ、バンクーバーの夜明けは遅い。朝の8時を過ぎてもまだ辺りは暗い。ヘッドライトやテールランプをつけた車が、町の中を行き交う。テレビをつけてお湯を沸かす。ふと外を見る。「おや!いつのまに…」先ほどの暗さがウソのように朝が訪れる。テレビから流れる声はみんな英語だ。
不思議なものだ。同じ人間から発せられる音が、長い人類の歴史の中で様々な言語になっていったかと思うと…。確かに英語世界にいることの不安や違和感はあるのだけれど、どこかで人間としての同質のつながりがあるように思えて、心の底を丁寧に探っていくと何とかやっていけるような気持ちになってくる。
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朝食はパンと果物。昨夜、みんなと外で食事をしたあと近くのマーケットで買い置いたもの。ホテルの朝食は2000円を越すというから利用しない。
このパンで参った。一つが大きい。最初二つ買ったのだが、食べきれない。ところが、りんごはとても小さい。コーヒーを沸かして飲んだり、日本から持っていったお茶のパックでお茶を入れたり、ぼんやりと朝のひと時を過ごす。