二つの学習会

 中央区の有馬小学校で都教組の教育研究集会があった。若い仲間の教師たちが集まるという。佐藤博さんと出かけた。10時から4時まで。大田支部の森さんが司会をしていた。

参加した若い仲間の声は、聴くだけで胸が痛い。震える。みんな自分の時間を生きていない。ギリギリのところで闘っている。

朝早くから学校に行って、夜遅くまで仕事。帰ってくるとベットの前でバタン。家人とお話をしていたと思ったら、その会話の途中に寝入っていた! パソコンの画面を立ち上げていたと思ったら、いつのまにか眠っていて、起きるとそこは真っ黒な画面になっていて…。「ああ、私はこのまま、こんな一生で終わるのだろうか」

それだけではない。管理職や指導教官の信じがたい叱責や報告書の書き直しなんかもある。やってられないよ…、と思う。「ビルから飛び降りようと思った」という新採教師の声。仲間がその人の辛さや声を聴いてあげてやっとこの頃顔が明るくなったという話。

なんとしてもこれを変えていかなければならない。

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夜は、池袋で『学びをつくる会』の学習会。今日は藤田伸一さんを迎えて『国語の授業づくり』のお話。教師になって以来、コツコツと自分の納得のいく授業づくりを目指して、学び続けてきた藤田さんの授業論が語られる。

自問自答ができる力をどの子にも丁寧に育てていくこと、授業の中に教室の仲間たちとの対話を起こしていくこと、物語の記述や文章構成、読みの力についてわかりやすく説明していく。藤田さんの中に育ててきた確信が、静かな言葉の中から伝わってきた。

Fさんが、久しぶりに赤ちゃんを連れて参加。今日の会は、赤ちゃんから、学生、20代、そして30代、それに元気な40代がいて、60代や70代までいたかなあ。歴史を刻むような凄い研究会だ。