熱気あふれる夜のゼミ室

 4年生の卒論への取り組みが本格化してきた。少し遅いけれどゼミの『卒論中間発表会』を企画して木曜の夜に実施した。勿論、3年生も出席。

 ゼミ生が、朝から何人も研究室にやってきてパソコンとにらめっこ。集中している。『章立て』や内容について相談にのる。その合間に別の研究室の4年生がやってきて1時間半近く聴き取りに応じる。

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 午後、3年生のゼミを終えると、協力しあって室内を発表会にふさわしく配置換えした。ホワイトボードにプログラムと可愛い絵が並ぶ。「うん、なかなかいいね」

 ワイワイやっていたら「ごめんください」とドアが開いた。佐藤隆先生と宮下聡さんだ。宮下さんは町田の中学校教師。2年生の学校教育基礎研究の全体授業に、ゲスト講師としてきてくださったのだ。「宮下先生がいらっしゃるよ」とゼミで話すと

「あのアトムの先生でしょ。わたし、あの先生の話に感動したんだ」とYさん。

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 午後の6時。3年生のゼミ生が集まった。買出しをしておいたビールや飲み物、おにぎりなどを奥の部屋に置く。しばらくすると、4年生が発表原稿を抱えて集まってきた。席はくじ引き。総勢19人。二人のYさんの司会で発表開始。

 T君から順に9人の4年生が、研究テーマや現在の到達点、今後の計画等を話していく。それから質疑。私の小さなコメント。6時半から8時45分近くまで発表は続いた。4年生の全員の緊張した頬の赤みと瞳の輝きが素敵だった。

 私は、最後に言った。

「4年生の発表を聞いてこれからどのように卒論が深まっていくか楽しみです。一人ひとり、自分の切実な生き方とかかわるような内容を選び、臨床教育学の学びとつなげてテーマ設定をしていることがいい。卒論提出に向けて頑張ってください。3年生も是非これを参考にして今後の研究につなげてください」

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 終わって4年生への激励とゼミの交流会。ビールを飲む。おいしいなあと思った。10時近く、大月から高尾までN君と普通列車に乗った。電車は、暗闇の中をゴトンゴトンと走り続ける。ときどき思い出したように小さな明かりのもれる駅に停車して…。帰宅、12時半。