卒論に向けて

 卒論テーマの提出期限は29日。私の印をもらって教務に提出しなければならない。ここ数日、ゼミ生が次々に研究室にやってきて話し込んだ。

9月のゼミ合宿で、それぞれ研究テーマや方向性は決めていたが、やはり揺れるのだろう。そうだよね。納得のいくテーマ。自己の学びや人生と深くつながりあうような研究に入っていくといい。

一人ひとりと語り合っていると、たっぷりと時間が流れていく。

学生たちの語りや言葉を、耳を澄まして聴く。深い問いとなるもの、それが何なのか探当てる。悩み続け、手ごたえを見つけ、パッと顔が晴れやかになるとき、うれしくなる。

「頑張れよ! 期待しています」

と声をかける。

 集中し、君の個性と豊かな発見のある物語、研究成果が生まれてくれるといい。悩み、書き、問い、再び書く。また振り返り、納得を求めてさ迷う。そして、何かを発見する…。

 本当に大切な時間を過ごして欲しい。

            ※

都留の楽山の楓が、赤く色づき始めた。山々の変化は、日一日と変わっていく。

「君たちはこの自然の変化を見つめることができる。素敵な所で学んでいるのですよ」

と、この間、初等科の2年生たち全体に話した…。