池袋で学びをつくる会

 学びをつくる会の学習会があった。参加者は30人ちかい。教師12年目のKさんが『学校ってなんだ?』をテーマに報告してくれた。Kさんの口調は穏やかだ。昨年担任した5年生の子どもたちのことを丁寧に振り返りながら語ってくれた。自己の実践を問い返すように、誰にも語ったことのない内面にまで触れて話してくれた。すごいなあと思った。

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 高学年を担任したとき、女の子の生きる姿や男の子の生きる姿の中に、思春期の入り口特有の、その子自身、自分でも説明できない微妙な心の動きが生まれてくる。苛立ちや反発、甘えや恐れの気持ち…等々。仲間とグループを組みながら、さまざまな感情の起伏を経て、自分を少しずつ確立していくわけなのだが…。さらに、その変化に加えて、今という時代の困難が子どもたちに背負わされている。だから指導は一筋縄ではいかない。でも、この子たちをいとおしみ、寄り添ってあげるしかないのだけれど…。

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 勿論、高学年だからと言って、こうした問題が必ず生まれるわけではない。「えっ!」と思うくらい素直な子どもたちと出会うこともある。しかし一方、子どもの背負うものがいくつか集まって、それが何かのきっかけで“反応”し、問題となって噴出することだってある。

 揺れる子どもたちの生きる姿をどうとらえ、どんな指導をしていくか。教師としてのあり方や学校のあり方などについてまで深く考えさせられた。