ライラのいたずら

 朝、遅くまで寝ていると、我が家の猫ライラがとんでもないところに乗っかった。本棚の上に並べられた本の上!

「起きてよ。ぼくはお腹がペコペコなんだよ」と。

 いたずらは可愛くて楽しい。しかし、そこは埃だらけ。

「ライラ! 降りておいで」

 椅子の上に立ち上がり、私は、ライラを呼んだ。

 やっと降りる気になって向きを変えた。しかし、今度は怯えて降りられない。置物のネコのように固まっている。

「しょうがないやつだ…」

 棚と床の間ある壁際のタンスの上にクッションを置いてあげた。

 作戦成功! ライラは、軽くジャンプしてクッションの上にピョンとはねると、ベットに飛び移り、あわてて床に着地した。それから、照れくさそうにコソコソとリビングの椅子の下にもぐりこむ。

              ※

 ライラの乗った場所は、大学時代からの古い本が並んでいる。ワロン、クルプスカヤ、矢川徳光著作集・小川太郎著作集・岩波の教育学講座、新日本出版の教育学講座…、それから歴史の本他。どれもなつかしい。

 机の回りは本の山で居場所がない。そろそろ整理しろということか。これを書いていると、岩辺先生がブログで紹介してくれた『図書館ねこデューイ』を思い出した。面白かった。猫好きの方、いま文庫本で本屋さんに並んでいますよ。