蜂蜜入りソフトクリーム
おいしかった。蜂蜜入りソフトクリーム。河口湖で食べた。ほのかにとろけるような蜜の味。これは、お昼過ぎのこと。
さて、時間はさかのぼる。
ゼミ合宿の二日目、みんな起きたかなと思ってドアを叩くと、ちゃんと起きている。さすが学びに来たみんなだ。早朝9時から11時半まで学習討論。眠い目をこすりながら…。次第に白熱してくる。それから集合写真を撮って宿を後にする。
朝方、空いっぱいに輝く富士を見た。ここで写真を撮ろうと考えていたのだけれど、昼になると富士は7合目あたりから雲に隠れていた。悔しい!
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「昼は『吉田のうどん』食べようよ」
「えっ、『よ・し・の・のうどん』…?」
無知なわたしの質問に、みんな大笑い。でも、やさしい。
「先生『吉田のうどん』です。大学のそばにもあります。おいしくて有名ですよ」
「よし、決めた。そこに行こう!」
車は勝山に向かう信号を左折した。あった、幟が立っている。
店にうれしい張り紙があった。『学生さんは100円引き』
それにしても安い。うどんいっぱい400円。わたしは天麩羅うどんを食べる。目の前に座ったMさんは辛子を一杯、二杯、三杯! 「えっ…、大丈夫かな」。案の定、しばらくしてMさん目をパチクリ。
「どうしたのM」
「だって辛いの!おいしいなあと思って辛子をいっぱいいれちゃった」
店は、私たちが入った後、家族連れや働く人たちで瞬く間にいっぱいになった。
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おいしいうどんを食べた後、車はみんなを乗せ河口湖までドライブ。
岸辺を歩く。暑いけれど、ときおり涼しい風が頬をなで湖を渡る。それから、先ほどのMさんが先頭になりトコトコと湖畔に並ぶ温泉街を歩き進めた。
「どこに行くのかな。お土産やさんにでも入るのかな」と思ってついていく。どんどんどんどん歩き続ける。
着いたのは『蜂蜜ソフトクリーム』屋さんだ。
「さっき車で通るときチェックしておいたんです」
そうだったのか。まいった。でも凄くおいしかった。若い店員さんが声を掛けてくれた。
「大学生さんですか。いいですねえ、楽しそうで!」
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それからケーブルで『かちかち山』?に上る。富士の見える絶好の展望台があった。裾野が雄大に広がる。山頂は見えないけれど心に染み入るものがあった。眼下には、河口湖。入り組んだ緑の山々中に青く光っていた。
3時半。都留文科大学着。ゼミ合宿終了。
ひと月の休みが彼らに始まる。T君は教育実習で明日T県に向かう。頑張れ。