母の誕生日

 今日は、88歳の母の誕生日だった。昨日、ちょっとお祝いを贈った。先ほど田舎から電話があって喜んでくれた。

 兄と相談し、夏休み、どこかで簡単な食事でもしようかということになった。母は、歩けるけれど足が悪いので車がないと遠出はできない。母の生まれ故郷の天竜市二俣、山東でも訪ねようかということになった。

「それは、いいね」と答える。弟への連絡は兄に頼んだ。

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 義父は、今度入所したところは少し不満があるようだ。病院のように細かな世話をしてくれたり、お話をしてくれたりしないからだろうか。

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 四方田犬彦の『先生とわたし』を読み終える。数年前、『ハイスクール1968』なども読んでいる。彼の描く学問の世界は、まったくわからない。しかし、時代や学問の世界の中で、一人の若者が、開かれていく世界に驚き感動し、また悩み、屈折し、批判しつつ、必死に学び続け、自己の世界を確立していく過程がわたしには面白いのかもしれない。

 辻井喬の『彷徨の季節の中で』は、時代がもっとさかのぼる。戦前から戦後にかけての青春の日々がえがかれている。ここでも一人の若者が、自己につながるしがらみや壁を前にして、生き方を模索していく。