K君の家の工場見学

 「もっと遠かったっけ」「もうすぐだよ」

 5時間目、掃除もしないでK君の家にいった。クラスみんなで。

  10分ほど歩いてK製作所に到着。従業員はお父さん一人だ。大田区の工場は、こうしたところが多い。

  授業で取り上げていた小さな金属の穴あき部品は何であったか。

 子どもたちの推理は『空気(酸素)』『血液』の二種類に分かれた。

 「正解はね、血液です。人工心臓って知ってるかなあ。その部品なんですよ」みんな、びっくりした。こうした部品を丁寧にただ一人で作っているなんて凄いことだ。

  工場の中を、Kさんは二班ごとに丁寧に説明してくれた。外で待つ子どもたちは、落ちているキリコを拾ってうれしそうだった。

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  学校に戻ると6時間目に入っていた。急いで帰りの会。

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  若い教師のSさんと矢口の消防署に出かけた。これも社会科見学の一環だから…。あれこれ忙しいな。

  「バドミントンの試合も近いね。少し球うちしておきたいんだけど」「いいですよ」とSさん。それで、40分くらい練習できた。

  電車の中で『運命の騎士』を読んでいる。少し、活字を追っても疲れなくなった。ほっとしている。