新採教師の授業

 新しく先生になり一年間を送ってきた若い二人の先生の授業があった。二人とも、国語の物語の授業に挑戦した。Oさんは『ごんぎつね』、Sさんは『モチモチの木』。二人とも、物語の世界を子どもと楽しく味わいながら意味を深めていく授業ができた。頑張ったなあと感心する。

 Sさんは、わたしと一年間、授業を見合ってきた。どちらかというと、今回初めて『国語の物語文に挑戦』したともいえる。「物語を読むって、難しいんですよね。でも、今回やってみてよかったです。物語を扱い、また教材を考えていくポイントのようなものがわかってきたきがします」

 うれしい言葉だった。

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 新任担当の指導教官となって、二つの学校で5人の若い教師とつきあってきた。みんな一人ひとり個性があり、彼や彼女のこだわりと教材作りの工夫があった。わたしは、ほとんど影のように教室の隅っこにすわっていて、新任教師と子どもたちの楽しい触れ合いを見守ってきた。時々、愚痴が聞けるときは聞いて…。

 授業の後の話し合いは、彼や彼女の可能性、授業の中に見えてくる夢を感じ取って応援してきた。特別の指導をして型にはめたことはない。わたしの普通の授業を見てもらって、何かを感じ取ってもらおうとしてきた。みんな、わたしの若い頃より、素敵な可能性があるなあと感心してしまう。頑張れ!と思う。

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 Sさん、昨夜の睡眠は30分と聞きました。それを乗り越えて授業頑張りましたね。ゆっくり休んでください。