子どもの文を書き写すこと

 学校の近辺の町工場を訪れて、訪問の記録文を書いた。今回は社会科的視点を入れようとして、わたしの方で小見出しを設定した。

 (1)工場に最初に入ったとき感じたこと、気づいたこと

 (2)第一の説明を聞いて、気づいたこと考えたこと

 (3)第二の説明を聞いて、気づいたこと考えたこと

 (4)働く人たちについて発見したこと思ったこと…

 (5)感想

 およそ、こんな具合。子どもたちは帰ってから、次の1時間集中して書いた。読んでいくと、一人ひとりの内容が濃い。事実が捉えられ、気づいたことや発見したこと考えたことが具体的に書かれている。3年生でもこんなふうに書けるんだと感心した。ほぼ全員、レポート用紙3枚にまとめている。工場の様子で、心に残ったところを絵に表すようにも指示した。

 こうした、工場探検記をこれまで、自由作文風に書かせていたが、今回のような書かせ方も非常に重要だと思う。

             ※

 ところで、こうした子どもたちの文を学級便りに掲載していくのは骨の折れる仕事だ。しかし、昔から作文教育で言われてきたように、子どもの一文一文を丁寧に記録していくと、子どもの息遣いや感情、思いが丁寧に伝わってくる。記録することで、深く味わうことが出来るのだ。コピーして貼ればすむことだけれど、それでは、みえないことがある。書き写すことの深い意味を忘れたくない。