百人一首
子どもたちと百人一首。
「『ぼく、坊主めくりならいいけど百人一首のかるた取りはいやだよ』」
H君やB君が言った。
昔から伝わる百人一首を知らない子も多い。若いお母さんや、ゲームの全盛期だからかな…。
4年生以上だと、百枚ならべて取り合う。けれど、初めて取り組む3年生だから、工夫した。私の持っている5つのセットから、それぞれ30首を選び、それで遊ぶことにした。選び出すのに時間がかかって大変だった。YさんとW君のもって来てくれた百人一首からも、同じく30枚取り出す。これで7セットできた。
8班あるので一つの班を解体して割り振る。
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「では、行きますよ。♪秋の田の かりほのいほの とまをあらみ わが衣では 露にぬれつつ~。わが衣では 露にぬれつつ~」
「分かったかい。2回繰り返して読んだところが札に書いてあるよ」
「はーい」「やったあ、取れた!」
枚数が少なくて、30枚を5人で取り合うのだから結構回転が速い。100枚のときは、最初の50枚が、みつけられなくて大変だ。
「5枚取れたよ」「7枚、わたし、とれたものね」「…」みんなうれしそうだ。「24日の学校公開の午後の時間、かるた大会をします。楽しみにね」
今日は、Mさんの手つきが早い。「あのね、お母さんと、お休みの日に練習したんだ」「そうか、それはよかったね」
みんなが帰った後、それぞれのセットに5枚を加えた。ちょっと簡単すぎるので。35枚で勝負だ。これも簡単なら40枚にしよう。
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昨日、佐々木幸綱の子どもむけ『百人一首』の本を買ってきて読んだ。ああそうか。この歌にはこんな意味があったのか。やさしくわかりやすい解釈で、高校時代、こんなふうに気楽に読んでいればよかったなあと思った。何だか古典も、受験とばかりつながっていて苦しかった。