定期券を買いに

 夕方の6時半、猫の砂と定期券を買いに行った。駅まで歩いて5分。新しくなった駅の階段を上る…。おや、改札口広場からロータリーにかけて人があふれている。若い人たちでいっぱいだ。

「そうか、今日は成人式だったのだ…」

着物を着替えて、二次会にでもいくのだろうか。あちらこちらに人の固まりが出来ていて、華やいだ声がする。昨日の別れぎわ、佐藤博さんが言っていたっけ。

「明日は、成人式なんだ」と。

佐藤さんは、中学生を卒業させるたびに「5年後、成人式で会おう」と約束を交わしている。思春期の子どもたちと、言葉には言い尽くせない苦労と喜びがあって、人間らしい暖かな交わりをしているからこそ、この出会いがあるのだろうと思う。友人の一人、宮下聡さんや本山さんも同じだ。少し前に退職された大谷猛夫さんも、学びをつくる会でご一緒させていただいているが、一度として子どもたちの悪口を聞いたことがない。

中学校や高校で困難と向かい合い、子どもたちに勇気や希望を生み出している教師たちがたくさんいらっしゃる。次々とそうした人たちの顔が浮かび、頭が下がる思いがする。

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定期券を買った。期間は三ヶ月。4月13日までとなっている。『スイカにしますか』と画面に出たが、ふつうの定期券を購入。私は、いつも古いやり方を選ぶ。自分でも苦笑してしまう。光の速さのように変わっていく社会についていけなくて、意義申し立てをしているようだ。

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ブログへのコメントに、「雑誌『教育1月号』を読みました」と書いてくださる。ありがとうございます。