あけましておめでとうございます。


 新春にふさわしくないかもしれないけれど、スケッチブックの雑文を眺めていたら、「荒れ」る子どもたちを教えていた頃の殴り書きの詩があった。

 「明日はきっといいことがある」と信じ、春を待つのだけれど、その春がいつやってくるのかわからず、苦悩していた日々の記録。いま、もしも困難な日々を送っている方がいらっしゃれば、少しでも勇気が生まれてくれたらうれしい。(199○年1月5日記)

    春

 春が来ていると

 春は ずっと遠くにあるのに

 ぼくの心は呼んでいる

 

 この厳しいいまを

 とびこえて

 未来にとびこんでいきたい

 

 それは、かなわぬけれど

 消えてしまうより ずっといい

 

 希望というものに

 いっそくとびで

 この身を ゆだねようとしているのだから

 

 だから

 春なのだよ

 この厳しい冬の 木々の芽が育つ

 その気配さえない いまが