六月に盛岡で個展を開きましたが、個展が終わるまでは制作に気持ちが向きませんでした。七月になってようやく今年の制作を始めましたが、簡単だと思っていた石彫に時間がかかり完成が八月になってしまいました。

腕の形をハート型にして遊んでみました。

はじめはたった一枚の簡単なイメージデッサンで、それを粘土で立体の現実的な形として検討します。

上と下の比例バランスが良くなかったので、この粘土の状態から少し上を小さくして図面を作りました。

四年ほど前、石を削る音がうるさいと駐在に電話が行き、それ以来大きな音の出る粗彫りは車で30分ほどかかる別荘へ行ってやっています。向かい二軒が引っ越して空き家になり、それほど騒音で迷惑をかけることはないと思うので、一回だけ別荘で彫り、後はお隣との車庫と車庫の狭い場所でなるべくご近所に迷惑をかけないように彫りました。

それでも往復1時間がいらないので、効率的に仕事ができました。なのに微調整や雨の日続きで時間はかかりました。

木彫はヒバなので彫りやすく、頭と足で1週間ほどで出来ました。

台座から二本の針金が尻の部分に刺さっているので滑り落ちませんが、安定が悪いので、この台座の下に少し大きめの板をつけました。楕円形の台座は初めてでいい感じですが、杉なので安っぽい感じで、もっといい材に変えようかとも思います。