粘土でエスキース→ 図面→ 石彫、の手順はいつも通り。

今回の石も外観からはわからない割れがあり、接着剤を注入しながらの制作でした。

完成

足の間を開けて空間を作ったので、空間が透るように台座も中が抜けた状態にしたけれど、ケヤキの複雑な木目を生かして特に堅い部分を使ったため、台座に結構苦労しました。

 

 

風神・雷神の対で考えた作品なので、急いで次の雷神を造りました。

風神同様はじめは人物像として考えましたが、風神に合わせて単純にしました。

粘土でエスキース、エスキースから図面

石彫 割れが激しく修正をしながらの削りでした。

完成 裾に傷をつけて雨を表現しましたが、激しい雨に感じられるでしょうか。

 

ブランクーシが鳥の形を追求し「飛ぶ」という行為にまでおよび形がプロペラになったことを参考に、風や雷などの現象の形を追求すれば、純粋に創造の世界が得られるのではないかと思いましたが、イメージがわかないので神ならば古くから考えられた姿があって、手がかりになるのではないかと思い、「風神・雷神」を作ることにしました。

 

はじめのイメージは神なので、頭のある人体をイメージしましたが、細々と空間が小さくなるようなので単純な形にしました。はじめのイメージデッサンとエスキースです。

簡単な形と思いましたが、自然石は簡単ではなく、割れたり穴を開ける作業が難しかったりで、大変でした。

しかしこれまでの経験から、接着・修復を駆使してなんとか完成しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

六月に盛岡で個展を開きましたが、個展が終わるまでは制作に気持ちが向きませんでした。七月になってようやく今年の制作を始めましたが、簡単だと思っていた石彫に時間がかかり完成が八月になってしまいました。

腕の形をハート型にして遊んでみました。

はじめはたった一枚の簡単なイメージデッサンで、それを粘土で立体の現実的な形として検討します。

上と下の比例バランスが良くなかったので、この粘土の状態から少し上を小さくして図面を作りました。

四年ほど前、石を削る音がうるさいと駐在に電話が行き、それ以来大きな音の出る粗彫りは車で30分ほどかかる別荘へ行ってやっています。向かい二軒が引っ越して空き家になり、それほど騒音で迷惑をかけることはないと思うので、一回だけ別荘で彫り、後はお隣との車庫と車庫の狭い場所でなるべくご近所に迷惑をかけないように彫りました。

それでも往復1時間がいらないので、効率的に仕事ができました。なのに微調整や雨の日続きで時間はかかりました。

木彫はヒバなので彫りやすく、頭と足で1週間ほどで出来ました。

台座から二本の針金が尻の部分に刺さっているので滑り落ちませんが、安定が悪いので、この台座の下に少し大きめの板をつけました。楕円形の台座は初めてでいい感じですが、杉なので安っぽい感じで、もっといい材に変えようかとも思います。

 

 

 

 

 

もう今年は外での石の作業は無理かと思っていましたが、11月は雪も降らずにいい天気でしたので作品に取り組み完成させることができました。

 

 

 

はじめは左右非対称帽子をかぶった形を考えましたが、粘土でエスキースを作って見たら全然良くありませんでした。それで素直な形に変えました。

 

 

石は安山岩ですが、いくつか割れの筋がありましたが、黒く密ないい感じの石でした。

 

 

うるさいとご近所から言われたので、往復50㎞の山の別荘で石の粗彫りをしていますが、天気に左右され簡単にいけないので時間がかかります。

 

 

   

ヒバは檜と同じなので、仏像に使われる一般的材料ですが、私の作品では柔らかく細かな形は決めにくいので苦労します。材料に助けられていることをつくづく感じます。