それ、何のために聞いてるの? | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ

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兵庫県西宮市の若手市議、鷹野伸(たかのしん)の公式ブログ。1990年(平成2年)生まれ・35才、政党無所属、現在2期目。日々、地元・西宮を奔走しています!

昨日の教育こども常任委員会で「第3期西宮市子ども・子育て支援事業計画」の素案が示されました。
これまでは法定の事業計画と任意の計画を包含した「子ども・子育て支援プラン」として策定されてきましたが、今回、法定部分のみに絞られることになりました!

これにより、作成に要する委託費等が約220万円削減され、策定に携わる職員も前回の4人から3人に減らすことができたとのこと。
素晴らしい!
最近このテーマの話題が多いですが、「計画策定業務の見直し」が確実に進捗しています。

もちろん、計画に詳しく載せないというだけで、施策を削減するとか、重要度を下げたということではありませんのでご安心ください!
その点は、しっかりと答弁を得ております。

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さて、一般質問「市民調査・アンケートのあり方」のご報告を続けます。
前回の投稿では、必要性が低いテーマや、趣旨の不明瞭な内容が多いことをお伝えしました。
その他にも課題の見られるケースとして、「必要な設問とそうでない設問が混在しているテーマ」があります。

例えば「119 番通報、救急車の利用について」。
このうち「急な病気やケガをしたときの相談あるいは連絡先で知っているものはありますか。」という設問は、調査の結果、認知度が低かった連絡先の周知を強化する、といった具体的な施策につながる可能性があると思います。
一方で、「119番通報はどのような時に利用するものだと思いますか」という設問は、意味があるんでしょうか…
これを聞かなくても、市は「どんな通報がどれだけあったか」のデータを持っているわけで、「市民が119番通報の目的をどうとらえているか」は既に把握できていると思うんですよね。。。

他の例としては「新型コロナウイルス感染症の市民生活への影響について」。
「今後も感染症による日常生活への影響が続いた場合に、重点的に実施してほしい施策はありますか。」という設問は、経済的支援なのか、子どもの学習保障なのか、ワクチン接種のスピードアップなのか…といった施策の優先順位を決める根拠になり得ます。
しかし、「感染症が収束した後、何がしたいですか。」という設問については、「離れた家族に会いたい」「旅行をしたい」との回答が多かったところで、市にできることはありません。

 



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この調査では、実施にあたって大学教授へ指導助言業務を委託しています。
設問の検討段階から助言を受けているにもかかわらず、こうした課題が発生してるんですよね…
そもそも適切な質問作成や、一定の分析を行う機能・ノウハウについては、本来、市役所内部で有しておくことが望ましいはず。
この業務委託の必要性や内容の妥当性は、改めて検討するべきです。

また、市民意識調査は市民相談課が集約して実施していますが、各担当課が個別に行っているアンケートもあります。
まずは市で実施されているアンケートの実態を把握し、市民意識調査ありきではなく、市役所全体で効果的・効率的な手法を検証するべきです。

市民意識調査として実施するとしても、3~4つのテーマ数にこだわる必要はありません。
むしろ、大きなテーマで括るから、抽象的な質問が含まれてしまうのかも。
◇具体的な問題意識があり、施策を決定する材料にしたいという項目を全庁的に募集し、
◇施策分野の枠を超えて質問を羅列する
という手法なら、より有益な結果を提供できるようにも思います。

市民意識調査が現在のような形で行われるようになったのは、なんと40年以上前!
漫然と前例踏襲で進めるのではなく、改めて調査の必要性、目的、手法等について検証し、他の調査との統合・再編等を含めて、あり方を抜本的に見直すべきです。


それでは今日はこのへんで!