昨日の総務常任委員会において、所管事務報告「西宮市財政構造改善基本方針に基づく取組の大枠について」が行われました。
2022年度決算で財政危機が表面化し、昨年10月に取り急ぎの「財政構造改善基本方針」が掲げられましたが、具体的な取組は未定のままでした。
その内容が示されるため今回の委員会にはとても注目しており、傍聴に行ってきました。
他の議員や報道関係者も多く来られていて、関心の高さを改めて感じたところです。
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基本方針では、今後、年間40億円程度の収支不足が見込まれるため、単年度で40億円以上の収支改善を目指すとされていました。
詳細は画像の通りですが、今回示された改善策は、大きく分けて歳入増が8項目、歳出減が22項目。
それぞれの効果額が記載されており、本当にこの通りに進めば、2029年度には単年度収支が均衡するという内容となっています。
…本当にこの通りに進めば、ね。
委員会での質疑を聞いている限り、効果額の根拠についてはかなり不明瞭な印象です。
私自身、この内容に関連する一般質問をいくつか予定していますが、それぞれの取組ごとに細かく追及していく必要性を強く感じました。
これを見て「はい、そうですか」と納得するほど、私たちは甘くありませんよ。
今回の改善策には「両度町特定公共賃貸住宅の契約率の向上」「公用車保有台数の削減」「計画策定業務の見直し」「文化振興財団派遣職員のプロパー化」など、私が議員になってから提案した内容も多く含まれました。
提案した立場としては「私の政策が前に進みそうです!」と喜びたいところですが、そのきっかけが財政危機というのは、皮肉なもんです。
財政危機にならなくていいように、提案してきたんですけどね。
直近で提案した項目はともかく、議会側がこれまで求めてきた財政改善策で現在までに実現していないものには、何らかのやらない理由・できない理由があるはず。
それが、今回の方針に載せた瞬間に、急に前に進むなんてことは考えにくい(いや、進めなきゃダメなんですけど)。
そういう意味でも、今回示された施策が本当に実行できるのか、短期で効果額を生み出せるのか、極めて懐疑的です。
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そもそも、当局は決算状況を9月議会で公表されるより前から把握していたはずだし、方針発表から改善策の提示までに4か月もかかるなんて、スピード感が無さすぎる。
民間企業が経営危機に陥ったとしたら、こんな悠長なことは絶対にしないでしょ。
取組期間を来年度からの5年間としているのに、来年度にすぐ効果が出そうなメニューはほとんど見当たらないぞ…?
本日の議会運営委員会で新年度予算案が公表されましたが、今回の財政構造改善に向けた取組を強く感じさせるものではありませんでした。
来週には市長の施政方針演説、その翌週からは各会派による代表質問。
こうした議会全体での議論を注視しながら、一般質問の準備を進めていきます。
それでは今日はこのへんで!