借金玉さんと会員制バーで、講演会に参加した人だけ集まる飲み会でお会いするのだから、御著書完読しておかなければ

と読み進めていたある日、そういえば私が大学、大学院と15年くらい研究したカフカのホロスコープを観てみよう
と、ふと思い立って観てみて
こんなへんてこりんな図形もなかなかないながら、やはり「私の好きな人は水星の力が圧倒的に強い」
という法則どおり、
わたしの心を鷲掴みにし、また、世界文学、小説というジャンルにおいて、カフカ前、カフカ後というくらい世界を変えた、カフカのあとに小説を書くとはいかなる行為かを考えない作家は二流、というくらい時代を革新した、
エポックメイキングだった、ということがばっちりホロスコープに出ていて、
(乙女座天王星と双子座水星金星、誤差なし90度)
また
とにかく双子座成分が強いのが借金玉さんと似てるなあと

ふだんは愛想よく周りの友達、職場の人、使用人、田舎の人たちと友好的に愉しく明るく世馴れた感じで付き合えて、
でも家に帰って文字を書き始めたら、
すごい悪口、怜悧でシニカルで覚めていて、なんか「冷徹な観察者」が牙をむく

世の中のすべてを、「部族たちの慣習、暗黙のルール」を書き留める文化人類学者のように記述し、学会報告のようにまとめる、
そんな感じがあって
やはりカフカも「これは茶番だ」といっていて!!!!!

借金玉さんの本で「茶番センサー」を読んだ時震えた
カフカだ❗カフカもだ❗

部族っていう、あえて第三世界を低くみたような言葉を選択し、
「くだらない、茶番だな」と思ってしまう自分をなだめて、でも文章には書く

「世の中の定型発達者が回してる社会がやってること、そこで仕事と呼び習わされている儀式なんか茶番だ、くだらねえというシニカルな目をもつ、自分は皮肉屋だ」という告白

そこまでの透徹した頭脳、理解力があるから借金玉さんが好きだし、この本に
真価がある

単なるハウツー本ではない
しかも、溢れる愛がある、同胞への慰め、励ましがある
単に冷淡、シニシズムではない

西原理恵子さんも、小林銅蟲さんも、
借金玉さんも、カフカも、
すごい「欠損、欠落」が大きくて
世の中平穏無事にすいすい生き抜くにはつらいこと、
能力/技能の凸凹が大きくて、
でもそんな自分と世界を、自分なりの見方/感性で切り取り、自分なりの文体で言葉にする能力があり、
すごい凸凹ですごく不器用でたいへんでも、でも与える気持ち、愛の気持ちもとても大きくて、心根の優しさに泣ける

無私の心に泣ける