おーいお茶
先日、「おーいお茶」缶を飲んでいて、缶に書いてある「俳句大賞」を見て思い出した。
秋田新幹線が開通して間もなく、秋田で「杜の賑い」が開催された頃だ。
打ち合わせで、東京〜秋田を何度か往復していたが、ある時、秋田駅に着いて、ホームに降りた僕の前をはしゃぎながら駆け抜けた四〜五歳の少年が、降りたばかりの列車の連結部分を指差し「ママ〜ママ〜」と叫んでいる。
母親が駆けつけた時、最後に叫んだ言葉に絶句した。
「ママ見てよ、こまちとひかり キスしてる」
丁度、社内で「おーいお茶」缶を飲んでいて、俳句大賞を見ていたから、すぐその子に声をかけて、名前と住所を聞こうと思ったが、人混みに押されて消えてしまった。
こんな俳句を無意識に読める子供がいるんだと、その時、感慨深げだったのを覚えている。
その時に、あくる年の「杜の賑い・山形」のテーマが浮かんだのだった。「芭蕉が訪ねた山形路」2014年のことだ。