2024年2月3日(土)午前10時から、南千里駅傍の吹田市佐竹台1丁目6番3号で、「吹田市総合防災センター」の完成披露た。

テープカットの後、ズボンは白、ブレザーは真紅、ネクタイは紺色に白い帽子の音楽隊の演奏が始まる。「ホーム・スイート・ホーム(埴生の宿)」「負けないで」の2曲等は、郷愁の歌と阪神淡路大震災で歌われた曲だ。

平成7 年1 月17日阪神淡路大震災では6432人が犠牲になっている。寒風吹きすさぶ大空に響き渡り、美しい演奏に合わせて、両手を組み、小さく口ずさみながら涙を拭う。

10階からの俊敏な救助訓練披露に息を飲んだ。目が点になる。

「吹田市総合防災センター」(DRCsuita)は、北消防署、北大阪消防指令センター、高度救助隊等の消防機能、土木部行政機能、教育センター機能を有し、本市北部の災害活動拠点となる複合施設」と、施設概要にある。

内覧会では、鵜の目鷹の目、メモを欠かさない。吹田市報の記者も来ていた。言葉少なに傍を離れない。記者気取りの私は取材に夢中だ。

彼は、この記念すべき日を、後世に残る市報にどう書き残すのだろう。

地上10階、地下1 階。屋上には、大規模災害時の消防隊員救助活動や移動のため、ヘリコプターのホバリングスペースがある。

大阪府からの土地購入代は16億円。総工費33億469万円。工事には3 年を要した。駐輪場、駐車場も完備。吹田、豊中、池田、箕面、摂津、豊能、能勢5市2町の119番を受信する共同消防指令センターも設置している。

2024年4月1日から業務開始だ。

 

2024年1 月1日、能登半島地震は、年明けから日本列島を揺らした。

阪神淡路大震災は、2018年6月18日午前7時58分、震度5強。当時居住していた高層4 階は亀裂が入り現住地に転居することになった。

青天の霹靂、「まさか」は、再びやって来た。

月日は百代(はくたい)過客(かかく)にして、過去は過酷で尊い教師だ。

 

軌を一にして2 月7日、朝日新聞は、戦慄するような吉村洋文(よしむらひろふみ)大阪府知事のアンケートを発表した。曰く「能登半島と同じ問題は大阪府でも可能性がある」

能登半島地震の発生から1か月に合わせて朝日新聞が実施した全国知事アンケート結果だ。

吉村洋文知事は、能登地震と同じ震度7、同規模の地震が府内で起きた場合、道路寸断などで物資輸送や救助作業が妨げられる可能性があると回答した。

府は地震の被害想定や防災、減災対策の見直しを進めて行くとしている。

「水が無い、電気が無い、燃料が無い、寝る所が無い」

痛ましい多くの犠牲者と、甚大な損害を(もたら)した能登半島地震、同じことが、何時、起こるかも知れない。30年以内に70から80%の確率で発生するとされる南海トラフ地震。

日本列島は巨大地震の活動期に入っていると言う。大地震は必ず来る。その被害は想像を超えるものになるという。

鮮明な記憶の中で後世に残るこの日を拙文に残したい。あなたを見守り、緊急時にはHUG(はぐ)する「吹田市総合防災センター」。

2024年2 月3 日、記念すべき式典に参列させていただいた一人として

感謝の気持ちを捧げたい。