第15話「史上最悪の日」 | ガールフレンド(非公式)

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陽子「今日は6班に分かれて嵐山を散策してもらいます。じゃあもう特に言うことはないから行って来なさい。16時にはここに帰ってきているのよ」
美知留「よし、レッツゴー!」

班は男子1~2人、女子3~4人の計5人。友輝の班は友輝、武流、美知留、七星、そして明音の5人だった。
七星「でもなんで嵐山だけなんでしょうかね」
明音「確かに嵐山だけじゃなく京都全体を2日間の方が良かったよね」
美知留「なんか他に理由があるのかもよ~。例えば恋の進展とか」
明音「あはは…」
美知留&七星&武流「はあ」
武流のため息の理由は2人とはちがう。
美知留「それにしてもほんとトロッコに乗りたかったなー」
友輝「まあトロッコに乗ったら嵐山から出ちゃうからね」
武流「…」
七星「私も乗りたかったですー」
美知留「ねえねえ、今日ぐらいハメを外しても天罰は下らないと思うんだけど」
明音「え?」
美知留「だーかーらー、トロッコに乗りに行かないかって」
七星「でも確かあのとき予約を取らせてもらいたかったけどそれがだめだったんじゃないんですか?」
美知留「実はね、当日券もあるんだよ、これが」
明音「えー、でもー…」
美知留「他の班も絶対いるって」
七星「私も行きたいです!」
明音「南田さんまで…」
美知留「佐野くんも大丈夫だと思うでしょ?」
武流「まあ…そうだな」
美知留「はい、賛成多数で決定!」
明音「まあ…いっか」

美知留「チケット取れたぞー!」
七星「やりましたね!」
友輝「まあ世間一般は平日だからね」
明音「他の班なんていないけどね…」
美知留「まあまあ、楽しもうじゃないか」
友輝「じゃあ早く行っちゃおうか」
明音「そういえば…」
美知留「ん?」
明音「行くのはいいけど帰ってこれるの?」
美知留「あ」
七星「言われてみれば」
明音「…」
美知留「な、なんくるないさー」
七星「改札通らなければ大丈夫じゃないですか?」
明音「ほんとに~?」
武流「一応鉄道みたいだから大丈夫かと」
美知留「大丈夫大丈夫、なんくるないさー」
友輝「ザ・お調子者って感じだな…」

明音「わっ、動いた」
七星「綺麗な紅葉とか見れますかね~」
友輝「紅葉は見れないね、うん」
明音「でもほんとに大丈夫かな…」
美知留「とりあえず今は楽しもうよ」
明音「…うん、そうだね」
七星「うわぁ、見てください!とっても綺麗です!」
友輝「ほんとだ!」
美知留「やっぱトロッコは正解だった!」
武流「恐ろしく楽観的だな」
明音「でも本当に綺麗…」
友輝はその顔に見とれるのだった。

七星「なんとか帰ってこれましたね」
美知留「ほら、なんくるなった」
明音「ほんとひやひやしたよ…」
友輝「次はどうするの?」
美知留「お昼いっちゃいますか」
明音「そうだね。遅くなると見つけづらいだろうし」
美知留「いくぞー!」
友輝「彼女に仕切らせていいのだろうか…」

五人が入ったのは京野菜の専門料理店だった。
明音「うわぁ、おいしそう!」
多数決により五人で鍋をつつくことにした。
武流「なぜ夏だというのに鍋なんだ…」
美知留「細かいことは気にすんな。ほら、食べよう食べよう」
明音「いただきます。…うん、おいしい!」
七星「ほんとですね。すごい野菜の甘みが」
友輝「やっぱ格別だね」
美知留「うんうん、やっぱり私の見立てに狂いはない」
明音「あはは…」
七星「この後はどうしますか?」
友輝「まだ結構時間もあるしね…」
明音「じゃあ天龍寺に行こうよ」
美知留「天龍寺?」
武流「世界遺産でもあるんだぞ」
七星「いいですね」
友輝「どのくらいかかるの?」
明音「それは…」
友輝「やっぱりノープランは危険すぎる…」

明音「ここだね」
七星「また立派なお寺ですね」
美知留「今度は他の班も結構いるね~」
武流「今度『は』な」
美知留「まあまあ」
武流「お前が言うな」
明音「じゃあ早速行きますか」

明音「えっと…あっ、これが八方睨みの龍だね」
美知留「でかい!」
七星「八方睨みってほんとですかね」
明音「確かめてみよっか」
天井を見ながらぐるぐる回ってみる。
七星「こっちもこっち見てますね」
美知留「こっちもこっち見てる」
武流「こっちこっち言うな」
明音「凄いね…あいたっ」
明音と友輝が衝突した。
友輝「あっ、ごめんね」
明音「ううん、私も気をつけてなかったし」
美知留「なぜなんだろう」
七星「なぜなんでしょうね」

明音「本当にすごかったね」
美知留「うん、壮大だったよ。さて、次はどこ行きますか」
七星「そういえば竹林があるんですよね」
美知留「じゃあそこ行こうか」
友輝「またノープランで…。そこ行って帰れるの?」
美知留「なんくるないさー!」
明音「なんか私もなんとかなる気がしてきた!」
友輝「明音まで…」

美知留「気持ちいいー」
七星「この季節にぴったりですねー」
明音「ほら、来て良かったでしょ?」
友輝「まあそれはそうなんだけど」
七星「なんか京都って感じですね」
美知留「京都はどこ行っても京都だね~。東京なんか一歩外れれば田舎になっちゃうのに」
友輝「東京だっていいところはいっぱいあるよ」
美知留「あんなのコンクリの塊だよ」
七星「さっき言ってたことと微妙に矛盾してますね…」
美知留「そう?」

友輝「やっとお土産だー!」
美知留「嵐山といえばやっぱりお土産屋だよね~」
明音「じゃあちょっと別行動にしますか」
武流「戻る時間も考えると…40分にここに戻ってこようか」
美知留「オッケー!レッツゴー!」

なんだかんだあって友輝は一人で行動していた。
友輝「やっぱ食べ物が無難かなー。明日もあるし考えて買わないと」
友輝が悩んでいると見たことある人影がそこにあった。
友輝「あれ、篠宮さん?」
りさ「ん?ああ、高野さんですか」
友輝「覚えててくれたんですね」
りさ「ええ、まあ」
友輝「篠宮さんもお土産を?」
りさ「はい。やっぱり悩みますね」
友輝「生徒会のみなさんにも買っていくんですか?」
りさ「そうですね。天都会長にもなんだかんだいってお世話になってますしね」
友輝「天都先輩のお茶はとてもおいしかったですね」
りさ「本当にそれだけは得意なんですよ。でも他の仕事は私や桐生さん、睦たちに任せっぱなしで本当に困ったものですよ」
友輝「篠宮さんは生徒会のみなさんが本当に好きなんですね」
りさ「え?…そうかもしれませんね」

友輝「篠宮さんはどっちに?」
りさ「あっちで待ち合わせを」
友輝「じゃあ同じですね。一緒に行きましょうよ」
りさ「そうですね」

りさ「へー、高野さんのクラスはそんなことを」
友輝「はい。篠宮さんのクラスは?」
りさ「私たちは…きゃっ!」
友輝「危ない!」
段差につまずき転びそうになったりさを友輝は反射的に支えていた。
りさ「あ、ありがとうございます」
友輝「もう、気をつけてくださいよ」
りさ「はい…」

友輝「じゃあまた」
りさ「本当にありがとうございました」
友輝「いえ、こちらこそ」
そういって友輝は仲間たちの元へかけていった。
友輝「お待たせ」
七星「じゃあ行きましょうか」
美知留「さっきのって副会長だよね」
友輝「ああ、うん。篠宮さん」
美知留「知り合いだったんだ」
友輝「一回会っただけだけどね。ばったり会っちゃって」
明音「友輝くんはたくさん友達がいるんだね…」
友輝「明音には負けるよ。でも確かに二年生になってから知り合いが増えたかも。明音の影響かな」
明音「うん…」
七星「なぜなんでしょう」
美知留「なぜなんだろうね」

その夜…。
武流「今度こそちゃんと言うんだぞ」
友輝「分かったよ…」
武流「信用できんが…信じるぞ」
友輝「うん…」

扉が開き未知留と七星が出てくる。
美知留「今度こそ言えよ~」
七星「頑張ってください!」
友輝「え?」
美知留と七星は去っていった。
明音「友輝くん…」
友輝「今日は絶対伝えなくちゃいけないことがあって」
友輝は後戻りできないようにこう前置きした。
明音「うん」
友輝「あのさ…」
明音「うん」
しかし友輝は再び黙り込んでしまった。
恋愛対象として好きなのは心実だった。しかし、明音のことは友達として好きだ、そう思っていた。それゆえ明音を傷つけることはできなかった。
そこに武流の言葉が脳裏をよぎる。
「このままじゃ櫻井がかわいそうだぞ」
友輝「(そうだ…このままじゃいつかもっと悲しませてしまうかもしれない。そうなるくらいならいま最小限の傷を与えるのは仕方のないことなんだ)」
友輝は決心した。
だがそのとき…
明音「好きですっ!」
友輝「えっ…」
友輝にとって最悪の事態に陥ってしまった。


登場ガール(☆は主役、○は初登場)
月白陽子
戸村美知留
南田七星
☆櫻井明音
篠宮りさ

あとがき
タイトルの割にはそこまで最悪でもないですかね。
明音ちゃん、やってしまいましたね~。
ってそこじゃないんです。そこもですが。
篠宮さんです。かわいいです。陽歌ちゃん好きですが実際彼女にするなら篠宮さんの方がいいかな~。
篠宮さん関係なく生徒会中心の話やりたいですね。前から考えてはいるんですが作りづらいかね。

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