第13話「ゴールデンウィーク♪ その5」 | ガールフレンド(非公式)

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友輝は天文台に向かっていた。
友輝「さすがに混んでるかなぁ…」
「そうですね」
友輝の隣を歩いているのは…
文緒「でも私を誘っていただけるなんて思ってもいませんでした」
友輝「本当に失礼な話なんですがもともとは他に誘っていた人がいたんですけど用事があるらしくて…。それで昨日村上先輩がずっと大変そうでどこも行けてないかと思って。それで昨日の時間なら間に合うかと思ったので誘おうかなと」
文緒「それでもとても嬉しいです。ありがとうございます」
エレナ「ちょっと~。私がいることも忘れないでよ~」
友輝「あなたのことは忘れたくても忘れられませんよ、悪い意味で」
さすがの友輝も先輩と二人きりになる気にはなれなかった。
エレナ「でも昨日高野くんが図書館に来てたんだったら私も行けばよかった~」
友輝「来なくてよかったです」
文緒「ふふっ」

友輝「まだ時間が少しありますね」
文緒「先にご飯を食べちゃいましょう」
エレナ「じゃああそこにしな~い?」
友輝「また敷居の高そうな寿司屋ですね」
文緒「いいですけど…あまり写真撮らないほうがいいと思います」
エレナ「大丈夫よ~、今の時代誰でも飲食店で写真くらい撮るわ~」
友輝「そんな本格的なカメラで撮る人いませんけどね」

大将「へいお待ち!」
文緒「うわぁ、とても美味しそうですね」
友輝「望月先輩、撮らなくていいんですか?」
エレナ「私が撮りたいのは料理じゃないわ~」
大将「お前さんいいこと言うな!大事なのは見た目じゃねえ。味がどうかだ!」
友輝「そういうことなのか…?」
文緒「ではいただきます」
エレナ「今よ~」
カシャッ
エレナ「あ~、お寿司を咥える文緒ちゃん、いいわ~」
文緒「んぐっ」
友輝「ちょっと何言ってるんですか!あんまりそういうこと言うとお蔵入りになっちゃいますよ!」
文緒が慌てて全て口の中に押し込む。
エレナ「あ~、頬張る文緒ちゃんもいいわ~」
大将「本当にうまそうに食うな、お前さん」
友輝「ノリノリだし…」
文緒「ゴホゴホッ」
お茶で流し込んだ文緒が咳き込む。
エレナ「もっと、もっとよ~」
文緒「やめてください!せっかくこんなにいいところに来たんだからお寿司を楽しみましょうよ」
エレナ「でも楽しんでいる文緒ちゃんを撮るのも大切よ~」
友輝「俺は撮ってくれないんですね」
大将「お前さんも大変だな!」
友輝「ほんとですよ…」

文緒「そろそろですね」
エレナ「人を撮るのが専門だけどこれは是非写真に収めたいわ~」
友輝「もう専門とか決まってるんですね」
エレナ「まあコンクールとかにも出してるしね~」
文緒「望月さんはこう見えて結構多くの賞を獲ってるんですよ」
エレナ「こう見えてもってなによ~」
友輝「へぇ~」
エレナ「結構混んでるわね~」
文緒「はぐれないように気をつけてください」
エレナ「もう少し広い場所に行きたいわ~」
友輝「望月先輩はカメラを立てなきゃいけませんからね」
エレナ「そういうこと~」
「はぁ、はぁ。遅れました!」
友輝「ん?」
エレナ「心実ちゃ~ん」
心実「あれ?望月先輩に村上先輩も」
エレナ「高野くんの一緒に行くつもりだったのって心実ちゃんだったのね~」
文緒「どうしたんですか、その格好?」
心実「今まで部活で…。でも思ったよりも早く終わったので急いで来ました」
友輝「でも俺がいるって確証はなかったよね?」
心実「え?あ…そうですね。でも夢中で来たのでそこまで考えてませんでした。」
文緒「望月さん…」
エレナ「ん?」
友輝「でも椎名さんが来てくれるなんて思ってなかったからほんとに嬉しいよ」
心実「うふふっ。…あれ、そういえば村上先輩と望月先輩は…」
友輝「あっ、通知が来ました。えっと、『どうやらはぐれてしまったようですね。私たちは大丈夫です。人が多くて合流するのは難しいと思うので帰るときにまた合流しましょう。』って」
心実「心配ですね…」
友輝「でも大丈夫って書いてあるし長文を打つ余裕があるから大丈夫じゃないですか?」
心実「なるほど、そうですね」
友輝「せっかくですから楽しみましょう」
心実「はい!」

友輝「だんだん綺麗な星空になってきましたね」
心実「ほんとですね。小さい頃から都会に住んでいるのでこんなに美しい星空は初めてです」
友輝「俺もです」
二人は無言になった。
しばらくして
一般客「おー!」
心実「今の!」
友輝「流れ星ですね!」
心実「でもあまり見えませんね」
友輝「なんか満月の直後だから見えづらいみたいですよ」
知識が自然にでていた。
心実「そうなんですか。じゃあ頑張って見つけましょう!」
友輝「はい!」
そんなことをしているうちにもう一つ星が流れ去っていく。
心実「あっ、また逃してしまいました」
友輝「椎名さんはお願いすること決めてるんですか?」
心実「お願い事ですか…そうですね…」
そのとき再び歓声が湧き起こる。
友輝「うわっ、またか」
心実「よし、願い事を決めました!」
友輝「じゃあ頑張りましょう」
心実「はい!」

友輝「…なかなか来ませんね」
心実「そうですね…。でも諦めません」
心実はいつになく真剣な表情をしていた。
すると心実が急に目をつむって何か呟き始めた。
友輝はどうしたのかと思ったが、流れ星が来たのだと気付き慌てて上空に向かってこう三回呟くのだった。
友輝「この子と一緒にいられますように」

友輝「もうそろそろ帰りましょうか」
心実「そうですね。結局あの流れ星が最後でしたね」
友輝「椎名さんはなんてお願いしたの?」
心実「私は『明日も明後日もそのあとも毎日が素敵な日になりますように』と。高野さんは?」
友輝「えっ、お、俺は…秘密です!」
心実「当ててあげましょうか?」
友輝「別にいいですよ。どうせ当たりませんし」
心実「絶対当てます!」
友輝「いいですって。ほら、望月先輩たちを探しましょう」

こうして友輝の忙しいゴールデンウィークは終わった。
友輝の願いは果たして届いただろうか…。

登場ガール(☆は主役、○は初登場)
村上文緒
望月エレナ
☆椎名心実

あとがき
最初から椎名さんを出すと固くなりそうだったからエレナ先輩に手伝っていただきました。
一応もともとは南田七星も出して2年C組で行く予定でしたがそうすると椎名さんを出しづらいのでこうしました。
途中の寿司屋のシーンですが…たまには望月さんを使ってああいうことしないとダメかな、と。濡れ場を書くつもりはないので。
あと心実の願い事は一応「はれるかなぁ」を意識したつもりです。
友輝のメタ発言に気付けなかった人はもう一回読み直しです。

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(2015.2.13取得)

引用
(2015.2.13取得)