どうも。
高倉裕貴です。
今回は『ウルトラマンガイア』より「平野老人と近藤」をご紹介します!
近藤ぉーッ!!
許してくれ、すまん…
…許してくれぇーッ!!
『ガイア』~平野~
……
「平野老人」とは、第39話「悲しみの沼」に登場します。
怪物が出るという名連村の土沼を管理している老人で、土沼に近づく者を追い払っていました。
我夢が地底貫通弾による汚染状況の調査に訪れた時、前日に行方不明になった銀行強盗について平野老人に事情を聞こうとしていた警察官を土沼から出現した触手が襲います。
そう、確かに怪物はいたのです。
怪物の名は泥怪人ツチケラ。
第二次対戦中の日本軍の人体実験によって近藤という青年が変異させられた、紛れもない人間だったのです。
ツチケラは人間に戻ることもできず、さらに死ぬこともできなかったため、土沼に隠れることにしました。
ツチケラ=近藤には智恵ちゃんというひとり娘がおり、平野は彼と共に娘を見守り育ててきましたが、拡大する戦果の中で智恵ちゃんは亡くなってしまいます。
以来ツチケラが姿を現すことはほとんどなくなり、沼の底で静かに過ごしてきました。
しかし、地底貫通弾による汚染の影響でツチケラは巨大化。
さらに脳が破壊されたことで、今までツチケラの気を鎮めてきた智恵ちゃんの遺品のオルゴールの音色も効かなくなり、平野老人にすら攻撃を加えてしまいます。
それを見たウルトラマンガイアはガイアヒーリングでツチケラを浄化。
近藤が成仏できたことで、平野老人の50年に及ぶ罪滅ぼしはようやく終わりを迎えたのです。
……
人が人を許さない限り、争いはなくならないんだ…
『ガイア』~平野老人~
この世と地獄の狭間で。
この話を初めて観た時、あまりの切なさと悲しみで涙が止まらなかった。
戦争という、人間の心が怪物に変わってしまう極限環境の中で、人であろうとしたために体を怪物に変えられてしまった近藤と、彼が怪物にされてしまうのを止められなかった贖罪に、せめて間近で見守り続けようと決めた平野。
そんな呪いにも似た関係に、平野老人は疲れていたんじゃないだろうか…?
人前に出ることはおろか、死ぬことすらできない親友のそばにいることに。
戦争が終わって半世紀以上が経ち、ウルトラマンガイアによって苦しみから解放されたのは近藤だけではないと、自分は信じたい。
それでは今日はこの辺で!また明日!
シューワッチ!!