前回の記事ではこの内容を取り上げる理由みたいなものを書きましたが

今回はその要因みたいなものを探っていこうと思います

根底には長い歴史の影響もあるとは思いますが、自分としては同じ時期に興味を持ったのに

野球とサッカーで移籍に関する考え方が違ってきたので、違う要因があると思ってアプローチします

大きく違うのは移籍ではなく入団の仕方だと思います

野球はドラフトで指名された球団に、サッカーは自由競争で自分が選んだチームへの入団となります

野球選手は入りたい球団を選ぶ事が出来ず、その機会を得たFAで移籍しようとすると

ファンからは裏切り行為だと反感を買い、またマスコミもFA宣言をそのように捉える節があります

一方、サッカーの場合は自分でオファーのあった中から所属チームを選びますが

他チームへの移籍、海外への移籍など選択肢があり、さらにチームもそれを容認する傾向にあります

これはJリーグだけに限らず海外のリーグでも度々ある事で、個人としての人生を尊重されています

この違いが移籍へのハードルに関する大きな違いだと思います

これは野球とサッカーの発展した地域の違いが制度にも影響してる部分もあるとは思いますが

その歴史という言葉だけで片付けてしまえば、この記事は意味がなくなりますからね・・・


Jリーグの移籍が活発なのは、まずリーグが3部制でJ3からJ2・J2からJ1への移籍が出世である事

逆にJ1・J2のチームで戦力外になった選手がJ2・J3へ出場機会を求める事が出来る事

そしてJ1の中でもチームの格が違う事で、そのチームに移籍する事が出世である事です

もう1つは、Jリーグチームの母体と野球チームの母体チの経営基盤に大きな差がある事です

Jリーグは過去に経営破たんでチームが消滅する危機が何度もあり

身の丈にあった経営上、選手をお金で引き止められないチームが多い事も影響してると思います

J3の選手がJ2のチームに移籍する事は出世であり、また条件提示で勝てない事での諦めもあります

サポーターも、クラブ側が引きとめたくてもこれらの理由で引き止められない事も理解しています

またJ2からJ1へ、J1から海外へ移籍する事があっても、その場所で活躍する事によって

そういう選手がのちに日本代表となって活躍し、結果サッカー界への還元があるのも理由の1つだと思います

国際大会での日本の成績はまだまだのところがありますし、世界とのレベルの差もあります

だからこそ、個人の成長が日本代表自体のレベルアップにつながるので

より高いレベルでのサッカーに触れる海外移籍も容認されるのだと思います

逆に野球はすでに世界トップレベルにあること、WBCなどの世界大会にメジャー組が出場しない事で

日本代表としてのメリットが無い事で、移籍へ良い印象をもたれない事もあると思います

またプロ野球は2リーグ、12球団という狭い中での争いなので全チームがライバルという形だと思います

サッカー界でもライバルチーム同士間の移籍はタブーな部分がありますが

プロ野球界では全チームに対して、そういう意識が働いてるのかもしれません

また野球とサッカーで大きく違うのは、対戦形式です

投手とバッターでかならず1対1で対戦する事によって、移籍した選手を意識する事なります

これはプレーしてる側より見てる側の方がより意識する部分かもしれません

そしてなにより対戦する機会が圧倒的に野球の方が多い事です

サッカーの場合、カップ戦などを除くと1年間でホーム&アウェーの2試合です

戦術などの兼ね合いで出場機会が無い場合もありますし、試合に出ても目立たない場合もあります

しかし野球は同一リーグなら(今年までなら)年間24試合です

さらに1試合の中でもバッターなら3~5打席、先発ピッチャーなら9イニング相手を意識する機会があります

FAでの移籍がほぼ主力だという事を考えると、仮に抑え投手ならゲームが決する瞬間です

どうせなら別リーグに・・・という意見からも分かるように、なるべく見たくないのだと思います


先でも述べたように日本でのサッカーと野球は歴史も違えば制度・環境も違い簡単に比べられないですが

ファン心理として移籍した選手が対戦相手として活躍する姿を見たくないのは同じだと思います

その点、野球はサッカーに比べその機会に接する回数が圧倒的に多いです

野球の、移籍を前提としていない制度・保守的な経営陣や考えも移籍に否定的な理由の一つだと思います

サッカーの階級制度・チーム数の多さ・裾野の広さ、日本代表の存在も移籍容認の理由の1つだと思います

でも個人的には対戦回数の多さが理由の1番のような気がします

選手が移籍する事に何とも思わなくなった自分でも、対戦相手として見るのは少なからず嫌ですからね

皆さんはこの意見、どう思いますか!?