サヨナラ男襲名だ! 松田宣浩内野手(25)が連夜の主役となった。5回、オープン戦4号3ランをぶち込むと、同点で迎えた9回には中前へサヨナラ打。秋山監督の期待を背負い、3番に固定された若き大砲が、ホークスの福岡移転以降、初めてとなる同一打者の2戦連続サヨナラ打を決めた。打線は松田を含む3発。15勝右腕のルイスをパの右腕エースたちと重ね合わせて臨んでいた一戦で、一発回答してみせた。オープン戦6連勝で、首位浮上と開幕へ勢いは加速する一方だ。

■9回2死

 もう「サヨナラ男」と言うしかない。6-6で迎えた9回2死三塁。「野手の間を抜いたら勝ちだと思っていた」。前日にサヨナラ弾を放った松田が、冷静に中前にはじき返した。2戦連続の劇的勝利。2008年3月20、22日の楽天との開幕カード以来の2戦連続のサヨナラ勝ちを一人でやってのけた。

 初球だった。ドーマンの外角直球をコンパクトに振り抜いた。「(3番なら)これからもこういう場面が多くなると思う。また、きょうみたいに打ちたい」。前日に続く自身2度目のサヨナラ打に声を弾ませた。

 5回には豪腕ルイスから豪快な一発。やや体勢を崩しながらも147キロ直球を打ち抜いた。右翼席に運ぶ3ラン。「右方向へ強い打球を飛ばせました。打った瞬間はライトオーバーかと。まさか入るとは」。本人も驚く連夜のアーチでオープン戦4号。師匠松中にとうとう並んだ。

 オープン戦は全試合で3番に固定。連夜の“劇打”に秋山監督も目を細める。「あの右への本塁打はすごかった。ライナーだったし、大したもの。最後(のサヨナラ打)もね。3番のポジションは、いろいろできないといけない。その中ではいいんじゃないかな」。3番合格を口にした。

 微調整を続ける打撃フォーム。大切にしているチェック資料がある。5日の楽天戦(ヤフードーム)で放った今季1号の際の打撃フォーム写真だ。カメラマンを通じて入手。暇を見つけて確認している。「いい形で打てたのでイメージを忘れないように見るためです」。試合前には王会長にも「頑張ってるか」と激励を受けた。その喜びをきっちり力に変えた。

 「ルイスのような一線級の投手にどう対応するか」。秋山監督が試金石と位置付けた一戦だった。松田の他にもアギーラが今季2号2ラン、田上も中堅右へ同点ソロ。昨年7月21日のオリックス戦以来の3発は破壊力十分だった。

 昨季はWBC2連覇に貢献した岩隈やダルビッシュなど速球派右腕に苦しんだ。ダルビッシュからは1試合(9イニング)当たり1・10点、岩隈からは同1・34点しか奪えていない。カモられてばかりではV奪回はおぼつかない。秋山ホークスにとって各球団のエース攻略は最重要課題。タイプはやや異なるがルイスを「仮想ダル&岩隈」に見立てた一戦で、きっちりと結果を出した。目前に迫る開幕を前に大きな収穫を手にした。
二試合連続サヨナラ打はおまけだと思いますが
それより3番から5番はポイントゲッターですからね
チャンスに1本打ってくれるとチームにとっても大きいですからね
昨日の逆方向へのHRは凄かったですね
あの方向に10本ぐらい打てれば、今年は30本は間違いないでしょうね
3番松田の機能次第でチームが浮沈するかもしれませんね