秋山ホークスの“第1号”は、痛烈な弾丸ライナーだった。0-0の6回。左腕大島の直球を振り切り、城所が決勝ソロをぶち込んだ。「真っすぐです。いい感じで打てましたね」。右翼席への一撃で、プロ6年生が“春男”返上を誓った。

 立花打撃コーチの的確なアドバイスを結果に変えた。「2打席目までは打ち急いでいたけど、円陣で言われた『しっかり入っていけ』を打席で実行できた」。スイングの際の体の開きを極限まで我慢して、最大のパワーをボールに伝えた。

 2006年は当時の王監督から春季キャンプMVPに指名され、2007年はオープン戦17試合に出場して打率・481。しかし、いずれも開幕前に失速し、ありがたくない“春男”の異名も付けられた。「去年は打っていませんからね」。昨季は後輩の長谷川や中西が台頭し、危機感は肌で感じていた。

 昨年の秋季キャンプが転機となった。立花コーチに自分の映像を見てもらい、二人三脚で指導を仰いだ。「前で打とうとして、体が全部開いていた。今は体の左側をしっかり使えています」。ティー打撃などで打撃フォーム修正に成功した。

 紅白戦でも19打数7安打。好調な打撃がチームトップの6盗塁にもつながった。試合後には大島に「直球狙い? 」と声をかけられ、「逆方向を意識していただけ。ヒットの延長」と即答してみせた。9回には3点目の左前適時打。「今年が最後のつもりで頑張る」。誰もが認める才能の塊は本気だ。
ここ数年、オープン戦までは調子の良い城所ですが、今年はどうでしょうか!?
この時期だけでも結果を残すという事は素質はあるのだと思います
そこからのプラスアルファが足りないという事だと思います
今年から復帰した立花によって城所の才能が開花するのか、今年もオープン戦までなのか
注目して行きたいと思います