■きょうから秋季キャンプ

 秋のテーマはノーモア新庄!? 福岡ソフトバンクの秋山幸二監督(46)が、成長途上の若手ナインにサイズアップ指令を下した。26日、A組の選手30人がキャンプ地の宮崎入り。体力、筋力の徹底強化を予告している秋山監督は「ズボンがきつくなるくらいに」と、伸び盛りの選手ならではの大型化を期待した。かつて阪神時代の新庄剛志氏は「ジーンズがはけなくなるから」と筋力トレーニングを拒否したが、秋山監督は何度でもズボンを買い替えさせる意気込みだ。

■ズボン入らん…

 口調は穏やかでも、意味深な笑顔が「地獄」の始まりを告げていた。日曜日と重なり、大勢のファンが待ち構えていた福岡空港。声援を背に、搭乗口で宮崎へ向かう飛行機を待っていた秋山監督は、自分の太ももをさすりながら若いころの記憶を手繰り寄せた。

 「これから大きくなるよ、みんな。おれは21歳のころまではね、ずっとズボンがきつくて入らなくなっていった。ウエストは合っていても、太もものあたりがきつくなっちゃうんだよな」

 視線の先には、機内に乗り込むナインの列。松田や高谷ら1軍組だけでなく、中西、江川、荒川ら、将来を期待される成長株もいる。「技術だけじゃなく、体力強化も同じくらいにやる。目的意識を持ってね」。キャンプが終わるころには、この日のスーツがパッツンパッツンで着られなくなる。それが、秋山監督の理想の成果だ。

 練習試合も組まず、徹底的な体力、筋力強化を掲げる秋季キャンプ。A組より先にこの日、雁の巣球場でキャンプインしたB組では、秋山監督の意向に沿う形で「サイズアップメニュー」が組み込まれた。ウエートトレーニングの中でも基本的な種目を数種類指定したうえで、選手に取り組ませようというものだ。

■A、B組で共通

 「枝葉を鍛える選手も多いですが、これからやってもらうのは大胸筋や広背筋といった部分。比較的オーソドックスな種目です」。2軍の山川コンディショニング担当コーチは「まず体を大きくするということ」とスクワットやベンチプレスなどを設定した。秋山監督はA、B組とも「同じ流れで行う」ことを確認しており、同じようなメニューはA組でも用意されることになりそうだ。

 現役野球選手とズボンと言えば、真っ先に思い浮かぶのは阪神時代の新庄氏。「ジーンズが入らなくなるから」との衝撃的な理由でウエートトレーニングを拒否したのは有名な逸話だ。その新庄氏も、後年は故障防止などを目的に積極的にトレーニングに取り組んだとされるが、ホークスの若手がイケメンタレントのようにスリムになることは、認めない。

 「秋で終わりじゃないんだ。2月1日までちょうど3カ月。これ(秋季キャンプ)は足がかりにすぎないんだし、変わったな、というヤツが出てこないとね」。技術はもちろん、若手にとっては見た目の変化も重要なアピール要素。パッツンパッツンのズボンを目指して、秋の宮崎は今日から地獄と化す。 
プロ野球選手の資本は体だと思うので、思いっきり鍛えて故障の無い体を作って欲しいです
ホークスには期待する若手も多々いますが、やっぱり小粒感は否めません
太くなって動けなくなっては意味がないですが、鍛えるところを鍛え
自分の長所をさらに伸ばしていって欲しいですね
秋季キャンプ最終日、何人の選手がスーツを着られなくってるのでしょうか・・・