開幕1軍は自分の“腕”でつかめ。高山郁夫投手コーチ(46)は20日、来季の開幕1軍投手枠について「今のところ、杉内、和田、馬原しか見えていない。あとは決まっていない」と明言した。右肩リハビリ中の斉藤、今オフに手術を受ける新垣、大隣ら実績ある先発陣に、ベテラン、若手も横一線。激しい開幕1軍争いが繰り広げられそうだ。

 新旧入り乱れての「開幕1軍枠」争いが勃発(ぼっぱつ)する。高山投手コーチが示したのは3枠を除いての横一線。「これからどういう意識を持って取り組むかを、この秋季練習でも見ているところ」。来年4月3日の開幕へ向けて、投手陣の激しいサバイバルレースが幕を開けた。

 投手陣再建に高山コーチが選んだ道は競争だった。今季のチーム防御率はリーグワースト2の4・05。立て直しに待ったなしの状況で「今のところ杉内、和田、馬原しか見えていない。あとは決まっていない」と言い切った。残りの枠をベテラン、若手が激しく奪い合い、互いにレベルアップさせるもくろみだ。

 来季は開幕日が両リーグとも4月3日と、今季より約2週間遅い。A組投手に例年、求められてきたキャンプ初日(2月1日)にブルペン入りできる調整は求めない方針だ。「今年より開幕が遅くなることもあるし、(投手によって調整メニューを)チョイスする」と話したが、その選定基準は年齢やキャリアによらない。「ベテランだからゆっくりして、というのでは老け込む一方。実年齢とアスリートとしての年齢は違う。若手と同じようにする場合もある」と高山コーチ。この方針には投手最年長の水田も「特別扱いしてもらわなくてもいい、と話しました」と同調した。

 27日からの宮崎A組キャンプには投手陣から15人前後が参加予定。杉内、和田、馬原に加え水田、篠原らベテランも内定している。若手からはフェニックスリーグで好投を続ける岩崎の参加も有力だ。それでも、高山コーチは「1軍に近い投手はいるけど、秋の組分けは絶対ではない」。来春まで競争が続くことを強調した。

 この日は、ウオーミングアップを終えると、投手陣だけ別グラウンドに移動し、ランニングと補強運動を行った。開幕まで残り165日。横一線から開幕キップをめぐる戦いが始まった。
当然といえば当然なのですが、この時期から決めてしまえば
選手も気が抜けてしまいますし、高いレベルでの競争となりません
今年は若手の活躍が少しありましたが、まだまだベテラン健在というところも見せて欲しいですね